【週末お天気コラム】高気圧に覆われるもすっきりしない空模様
2023/03/03
気象予報士のふくぴーです。
今週は、3月1日(水)に関東で春一番が吹いたと発表があり、春が近づいてきています。
今週末の天気について、天気図を使って見ていきます。
まずは3月4日(土)9時の地上予想天気図です。
日本付近は高気圧に覆われて、地上予想天気図を見ただけでは、広く晴天に恵まれそうですが、これだけではわからない注意点が2つあります。
3月4日(土)9時の850hPa相当温位予想図を見ると、地上予想天気図では表現されていませんが、相当温位の線が混んでいる前線が東北南部付近に解析できます。これが1つ目の注意点です。
3月4日(土)9時の850hPa気温予想図では、平地での雨と雪の境目の目安となる850hPa(上空約1500m)で-6℃の寒気ラインは東北付近にあります。4日(土)は、東北南部や新潟県で、雪や雨の降る所があるでしょう。
また、2つ目の注意点として、3月4日(土)9時の500hPa高度・渦度予想図では、東シナ海に気圧の谷があります。この影響で、西日本では雲が広がりやすいでしょう。関東は午前を中心に晴れ間が出ますが、気圧の谷が近づく午後は雲が増えて、すっきりしない空模様となりそうです。
3月5日(日)9時の地上予想天気図では、高気圧に覆われるため、北~西日本の広い範囲で、晴れて行楽日和になりそうに見えますが、3月5日(日)9時の500hPa高度・渦度予想図を見ると、上空の気圧の谷が東日本太平洋側に残る予想です。この影響で、5日(日)は関東南部で雲の目立つ空模様となるでしょう。
なお、実際に出かける際は状況が変わっていることがありますので、最新の天気情報もチェックしてください。
気象庁 最新天気図(外部リンク)
気象庁 最新天気予報(外部リンク)
※本文中に登場する高層天気図は、気象庁の数値予報天気図(外部リンク)を編集・加工して作成しております。
(執筆:気象予報士 ふくぴー)