【週末お天気コラム】気圧の谷と湿った空気の影響で悪天に
2023/05/26
気象予報士のふくぴーです。
今週末の天気について、天気図を使って見ていきます。
まずは5月13日(土)9時の地上予想天気図です。
地上予想天気図だけを見ると、日本の東の海上に中心を持つ高気圧に覆われて、悪天をもたらす目立った要因がなさそうに見えますが、高層天気図を見ると状況が変わってきます。5月13日(土)9時の500hPa高度・渦度予想図を見ていきましょう。
500hPa高度・渦度予想図を見ると、黄海付近に気圧の谷を解析することができ、日本列島はこの気圧の谷の影響を受けそうです。
5月13日(土)9時の850hPa相当温位予想図を見ると、高気圧後面で東・西日本に南から相当温位の高い暖かく湿った空気が流れ込むことがわかります。この上空に寒気を伴った気圧の谷や暖かく湿った空気の影響で、東・西日本で広く大気の状態が不安定となり、対流雲が発達しやすくなるでしょう。5月13日(土)は、東・西日本で雲が広がり、雷雨となる所がありそうです。
5月14日(日)9時の500hPa高度・渦度予想図では、朝鮮半島付近に気圧の谷が解析できます。5月13日(土)9時と比べても似たような位置に気圧の谷があって動きは遅く、14日(日)も13日(土)と同様に大気の状態が不安定となり、対流雲の発達しやすい状態が続くでしょう。北~西日本の広い範囲でくもりや雨の天気となり、局地的に激しい雷雨となる可能性もあるため、注意が必要です。
なお、実際に出かける際は状況が変わっていることがありますので、最新の天気情報もチェックしてください。
気象庁 最新天気図(外部リンク)
気象庁 最新天気予報(外部リンク)
※本文中に登場する高層天気図は、気象庁の数値予報天気図(外部リンク)を編集・加工して作成しております。
(執筆:気象予報士 ふくぴー)