【週末お天気コラム】全国的に梅雨末期の大雨となる可能性も
気象予報士のふくぴーです。
今週末の天気について、天気図を使って見ていきます。
まずは7月8日(土)9時の500hPa高度・渦度予想図です。
7月8日(土)9時の500hPa高度・渦度予想図を見ると、気圧の谷が中国大陸にあることがわかります。
7月8日(土)9時の850hPa相当温位予想図を見ると、相当温位の線が混んでいて、空気の境目である梅雨前線が東・西日本付近に解析できます。この梅雨前線に向かって、850hPa相当温位345K以上の大雨をもたらすレベルの暖かく湿った空気が南西から流れ込んで、東・西日本をすっぽりと覆うでしょう。特に西日本には850hPa相当温位354Kと、大雨の目安である850hPa相当温位345Kを上回るレベルでの高温多湿な空気が流れ込み、梅雨末期の大雨となりそうです。7月8日(土)は九州~東北でくもりや雨の天気となり、雷を伴った非常に激しい雨の降る所があるでしょう。土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に警戒が必要です。雨量規制による通行止めの可能性もあるため、道路情報にもご注意ください。
7月9日(日)9時の500hPa高度・渦度予想図を見ると、気圧配置に大きな変化はなく、中国大陸~朝鮮半島付近に気圧の谷があることがわかります。梅雨前線が本州付近に停滞し、南西から暖かく湿った空気が流れ込む状況は8日(土)と大きな変化がなく、7月9日(日)も九州~東北の広い範囲でくもりや雨の天気となり、大雨が続くおそれがあります。
なお、実際に出かける際は状況が変わっていることがありますので、最新の天気情報もチェックしてください。
気象庁 最新天気図(外部リンク)
気象庁 最新天気予報(外部リンク)
※本文中に登場する高層天気図は、気象庁の数値予報天気図(外部リンク)を編集・加工して作成しております。
(執筆:気象予報士 ふくぴー)