【週末お天気コラム】日曜以降は太平洋高気圧の勢力圏広がる
気象予報士のふくぴーです。
7月17日(月)が海の日で3連休となる今週末の天気について、天気図を使って見ていきます。
まずは7月15日(土)9時の500hPa高度・渦度予想図です。
太平洋高気圧の勢力圏の目安となる500hPa=5880mの等高度線は東・西日本付近にあり、まだ太平洋高気圧にすっぽりとは覆われていないことがわかります。
7月15日(土)9時の850hPa相当温位予想図を見ると、相当温位の線が混んでいて、空気の境目である梅雨前線が北日本付近に解析できます。この梅雨前線に向かって、850hPa相当温位345K以上の大雨をもたらすレベルの暖かく湿った空気が東北に流れ込み、前線の活動が活発になるでしょう。特に、日本海には850hPa相当温位354K以上の領域が予想されており、7月10日(月)に九州で大雨特別警報が発表されたのと同じぐらいのレベルの高温多湿な空気が東北へ向かいそうです。7月15日(土)の東北では、雷を伴った非常に激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に厳重な警戒が必要です。また、梅雨前線に向かう暖かく湿った空気の影響で、関東や東海・北陸は雲の多い天気となり、雨の降る所があるでしょう。
7月16日(日)9時の500hPa高度・渦度予想図を見ると、太平洋高気圧の勢力圏の目安となる500hPa=5880mの等高度線が北上し、太平洋高気圧が勢力を増して、東・西日本を覆うことがわかります。7月16日(日)は関東や東海・北陸で真夏の日差しが降り注ぎますが、梅雨前線に向かう暖かく湿った空気の影響が残って大気の状態が不安定となるため、午後は山沿いで雷雨となる所がありそうです。また、太平洋高気圧に覆われることで気温が上がり、東日本の平野部では最高気温が35℃以上の猛暑日となる所が多く、こまめに休憩をし、水分を補給するなどの万全の熱中症対策を行うことをおすすめします。
一方、東北は梅雨前線の影響で雨が続き、7月16日(日)も大雨のおそれがあります。
3連休最終日の7月17日(月)も東日本は太平洋高気圧に覆われて真夏の晴天となり、平野部では最高気温35℃を超える猛暑が続くでしょう。
なお、実際に出かける際は状況が変わっていることがありますので、最新の天気情報もチェックしてください。
気象庁 最新天気図(外部リンク)
気象庁 最新天気予報(外部リンク)
※本文中に登場する高層天気図は、気象庁の数値予報天気図(外部リンク)を編集・加工して作成しております。
(執筆:気象予報士 ふくぴー)