今週末のお天気は?梅雨前線の活発さを測る相当温位とは?|登山口の駐車場情報、マイカー登山のことなら登山口ナビ

今週末のお天気は?梅雨前線の活発さを測る相当温位とは?

      2019/07/14

今週より登山口ナビで週末のお天気コラムを書くことになりました気象予報士の福ちゃんです。
このコーナーでは週末登山に行かれる皆様のために、高層天気図の見方を解説しながら、週末の登山に行く際の注意点について伝えていきます。

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今週は九州南部を中心に梅雨前線による大雨が話題となり、週末も外出するにあたって、梅雨前線の動向が気になるところかと思います。その梅雨前線の位置と活発の具合を測る指標として「相当温位」を紹介します。

相当温位とは、気圧の空気塊を断熱的に圧力降下させて、飽和した後さらに空気塊がもつ水蒸気をすべて凝結させて完全に乾燥させ、その後は圧力を上昇させて標準的な参照圧力(通常は1,000hPa)まで戻すという変化を与えたときに想定される温度である。
(Wikipediaより)

ということですが、これでは何のことやらさっぱりかと思われますので、ざっくり表現すると同じ温度ならば数字が大きいほうが水蒸気量が大きく、同じ湿度ならば数字が大きいほうが気温が高いということを表す指標となります(要は数字が大きいと高温多湿の空気が存在しているということ)。

高層天気図では、850hPa(上空約1,500m)の相当温位が予想図の図面として表現されています。
下記は7月6日(土)午前9時の予想画像です。

2019年7月6日午前9時の予想画像【登山口ナビ】

相当温位の図面で見るべき大きなポイントは2つです。

紫色の線で表しているのが、相当温位の線が混雑しているところ=真夏の空気と初夏の空気の質の境目=前線(今の時期ならば梅雨前線)となります。

そして赤線で囲った、345K以上の相当温位の領域です。

2019年7月6日午前9時の相当温位【登山口ナビ】

これは昨年7月5日21時、西日本豪雨の際の予想図ですが、赤枠の850hPa相当温位345K以上の赤い領域が西日本に覆いかぶさっていることがうかがえます。

この345K以上の領域が南西から伸びて覆われているとき=南からの水蒸気を大量に含んだ湿った空気が流入して梅雨前線を活発にするサインです。
この345K以上の領域が南西からシャープに尖ってかかっているのを見たら、平地でも豪雨災害が心配されるレベルですので、山沿いは崩落の危険性があり登山に行っている場合ではありません

ということで、6日(土)は激しい雨の降る850hPa相当温位345K以上の領域は海上主体ということになりますが、紫色の線の前線帯は関東のすぐ南・・・
気象庁の地上予想天気図でも関東南岸に横たわる前線が表現されており、引き続きぐずついた天気が続きそうです(山に行っても眺望はよくなさそうです)。

2019年7月6日午前9時の地上予想天気図【登山口ナビ】

初回なので解説に慣れていない部分もありますが、こういった形で高層天気図の見方を紹介しながら週末の天気について今後も解説していければと思います。

次回は太平洋高気圧の勢力を把握する「500hPa 高度5880m」について解説の予定です。

なお、実際に出かける際は状況が変わっていることがありますので、最新の天気情報もチェックしてください。

 気象庁 最新天気図(外部リンク)
 気象庁 最新天気予報(外部リンク)

※本文中に登場する高層天気図は、気象庁の数値予報天気図(外部リンク)を編集・加工して作成しております。

(執筆:気象予報士 福ちゃん)

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