【週末お天気コラム】4月では稀な上空の寒気で大気が不安定
気象予報士のふくぴーです。
今週末の天気について、天気図を使って見ていきます。
まずは4月8日（土）9時の地上予想天気図です。
4月8日（土）9時の500hPa高度・渦度予想図では、上空に強い寒気を伴った低気圧が日本海に進んできます。
4月8日（土）9時の500hPa気温予想図では、500hPaで-24℃以下の強い寒気が東・西日本の上空に流れ込みます。地上と上空500hPaとの気温差が概ね35～40℃を超えると大気の状態が不安定となり、雷雨が発生しやすくなりますが、8日（土）日中の東京の最高気温は20℃前後の予想で、上空500hPaとの気温差は40℃を超えるでしょう。8日（土）は午後を中心に激しい雷雨となる所がありそうです。落雷だけでなく、ひょうや竜巻などの激しい突風にも注意が必要です。
4月8日（土）9時の850hPa気温予想図では、西日本に850hPaで0℃以下の寒気ラインがかかり、低気圧の東進に伴い、8日（土）夜には東日本にもこの寒気が流れ込むでしょう。東日本の標高約1000m以上の山では、雨がしだいに雪に変わりそうです。
4月9日（日）9時の500hPa高度・渦度予想図では、上空に強い寒気を伴った低気圧は三陸沖に進んで、北日本を中心に西高東低の冬型の気圧配置となるでしょう。東日本太平洋側は晴天に恵まれますが、日本海側は雲の目立つ空模様となりそうです。また、東・北日本の広い範囲で北西の風が強まり、強風に注意が必要です。
4月9日（日）9時の850hPa気温予想図では、東・北日本は850hPaで0℃以下の寒気にすっぽりと覆われるでしょう。東日本の標高約1000m以上の山では氷点下の冷え込みとなり、日本海側では雪が降りそうです。北西の風が強まって、ふぶきとなるおそれがあります。今週末は冬山に戻りますので、雪や寒さ対策を万全にしてください。
なお、実際に出かける際は状況が変わっていることがありますので、最新の天気情報もチェックしてください。
気象庁 最新天気図（外部リンク）
気象庁 最新天気予報（外部リンク）
※本文中に登場する高層天気図は、気象庁の数値予報天気図（外部リンク）を編集・加工して作成しております。
（執筆：気象予報士 ふくぴー）
