【週末お天気コラム】平年を上回る残暑、山沿いでは雷雨に
2023/09/22
気象予報士のふくぴーです。
今週末の天気について、天気図を使って見ていきます。
まずは9月16日(土)9時の500hPa高度・渦度予想図です。
太平洋高気圧の勢力が強く、太平洋高気圧の勢力圏の目安となる500hPa=5880m以上の領域に東北~九州が覆われています。それどころか、関東の南の海上では、猛暑の年の真夏にしか出現しないような500hPa=5940mの等高度線が現れています。9月中旬になっていますが、この時期に500hPa=5940mの等高度線が日本付近で見られるのは極めて異例で、9月16日(土)は関東平野部で最高気温が35℃に迫る厳しい残暑が続くでしょう。
9月16日(土)9時の850hPa相当温位予想図を見ると、相当温位の線が混んでいて、空気の境目である秋雨前線が日本海~東北に解析できます。この秋雨前線に向かって、850hPa相当温位345K以上の暖かく湿った空気が南西から流れ込み、大気の状態が不安定となるでしょう。9月16日(土)の東日本は平野部を中心に晴れ間が出ますが、山沿いでは雷雲が発生しやすく、午後は雷雨となる所が多くなりそうです。
9月17日(日)9時の500hPa高度・渦度予想図では、9月16日(土)と同様に、太平洋高気圧の勢力圏の目安である500hPa=5880mの領域に東北~九州が覆われ、関東の南東の海上には、それより一段強い500hPa=5940mの等高度線が予想されています。9月17日(日)も信じられないくらいに太平洋高気圧が強く、関東平野部は厳しい残暑となり、東日本の山沿いでは午後は雷雨に注意が必要です。
なお、実際に出かける際は状況が変わっていることがありますので、最新の天気情報もチェックしてください。
気象庁 最新天気図(外部リンク)
気象庁 最新天気予報(外部リンク)
※本文中に登場する高層天気図は、気象庁の数値予報天気図(外部リンク)を編集・加工して作成しております。
(執筆:気象予報士 ふくぴー)