【週末お天気コラム】日曜日は北関東・甲信も行楽日和に
気象予報士のふくぴーです。
今週末の天気について、天気図を使って見ていきます。
まずは9月23日(土)9時の500hPa高度・渦度予想図です。
先週末は太平洋高気圧の勢力圏の目安である500hPa=5880m以上の領域に東北~九州が覆われ、関東の南の海上にそれよりさらに一段強い500hPa=5940mの領域が出現していましたが、9月23日(土)9時の500hPa高度・渦度予想図では、500hPa=5880mの太平洋高気圧の勢力ラインが東・西日本の南岸付近まで下がり、太平洋高気圧は勢力を弱めるでしょう。また、日本海には気圧の谷が解析できます。
9月23日(土)9時の850hPa相当温位予想図を見ると、相当温位の線が混んでいて、空気の境目である秋雨前線が東・西日本に解析できます。気圧の谷が日本海に進んでくる影響で東日本では前線に伴う雲が発生しやすく、23日(土)の関東はくもりや雨の天気となるでしょう。太平洋高気圧の勢力が弱まり、関東では北風が吹いて先週末のような厳しい残暑は落ち着き、関東平野部の最高気温は30℃を下回る所が多くなりそうです。
9月24日(日)9時の500hPa高度・渦度予想図では、太平洋高気圧の勢力圏の目安である500hPa=5880m以上の領域は日本の南の海上で東西に分裂し、23日(土)と比べるとさらに太平洋高気圧の勢力が弱まることがわかります。秋雨前線は日本の南の海上にまで南下し、また、気圧の谷が北日本に進んできますが、西から天気は回復傾向となるでしょう。24日(日)は関東南部で雲の目立つ空模様となりますが、関東北部や甲信は晴天に恵まれそうです。相当温位の低い比較的乾いた空気に支配されるようになるため、大気の不安定な状態が解消されて午後の雷雨の心配もほとんどなく、秋分の日を過ぎてようやく夏の終わりを感じられる週末となるでしょう。
なお、実際に出かける際は状況が変わっていることがありますので、最新の天気情報もチェックしてください。
気象庁 最新天気図(外部リンク)
気象庁 最新天気予報(外部リンク)
※本文中に登場する高層天気図は、気象庁の数値予報天気図(外部リンク)を編集・加工して作成しております。
(執筆:気象予報士 ふくぴー)