【週末お天気コラム】異常なほどの高温多湿、今週も雷雨に注意
気象予報士のふくぴーです。
今週末の天気について、天気図を使って見ていきます。
まずは8月3日（土）9時の500hPa高度・渦度予想図です。
東北～九州で、太平洋高気圧の勢力圏の目安となる500hPa=5880m以上の領域に覆われる予想です。先週末と同様に太平洋高気圧の中心が例年より西に偏っており、中心が西日本方面に位置しているのが今年の夏の特徴になっています。
8月3日（土）9時の850hPa（上空約1500m）相当温位予想図では、850hPa相当温位が354Kを上回る暖かく湿った空気が甲信地方に予想されています。昨年の同じ時期のお天気コラムでは「850hPa相当温位345K以上の暖かく湿った空気による影響で、大気の状態が不安定」といった表現をしていましたが、それを大きく上回るレベルの高温多湿な空気に支配されるでしょう。日本近海の海水温が平年より2℃前後高く、海から水蒸気が補給されやすい状況であることがその一因と考えられます。8月3日（土）の東日本は太平洋高気圧に覆われて真夏の晴天になりますが、暖かく湿った空気の影響で大気の状態が不安定となるため、山沿いを中心に雷雨となる所があるでしょう。
8月4日（日）9時の500hPa高度・渦度予想図を見ると、東・西日本で500hPa=5880m以上の太平洋高気圧の領域に覆われることがわかります。ただ、東北がこの太平洋高気圧の目安の領域の外になるなど、3日（土）と比べると太平洋高気圧の勢力が少し弱まるでしょう。8月4日（日）の東日本は3日（土）より雷雲が発生しやすい状況になるため、雷雨に注意が必要です。
なお、実際に出かける際は状況が変わっていることがありますので、最新の天気情報もチェックしてください。
気象庁 最新天気図（外部リンク）
気象庁 最新天気予報（外部リンク）
※本文中に登場する高層天気図は、気象庁の数値予報天気図（外部リンク）を編集・加工して作成しております。
（執筆：気象予報士 ふくぴー）
