【週末お天気コラム】東日本は台風の影響で雲が広がりやすく
気象予報士のふくぴーです。
今週末の天気について、天気図を使って見ていきます。
まずは8月10日(土)9時の500hPa高度・渦度予想図です。
日本の東の海上を台風5号が北上するでしょう。台風5号の影響で、8月10日(土)の東日本は雲が広がりやすくなりそうです。
8月10日(土)9時の850hPa(上空約1500m)相当温位予想図を見ると、台風の影響により、関東周辺で風速の矢羽の数が多く、北風が強まることがわかります。また、静岡県や山梨県周辺で850hPa相当温位348K以上の暖かく湿った空気が残るため、南アルプスなど静岡県や山梨県の山沿いを中心に、大気の不安定な状態が続き、雷雨に注意が必要です。
8月7日(水)の日本近海の海水温を示した図ですが、台風5号の北上する福島県沖にかけて、台風の発達に必要な目安となる27℃を上回り、平年より高くなっています。このため、台風5号は勢力をあまり落とさずに、日本の東の海上を進むでしょう。
8月11日(日)9時の500hPa高度・渦度予想図を見ると、10日(土)に続き、日本の東の海上を台風5号が北上することがわかります。偏西風の強風軸は北海道の北にあり、偏西風の流れに乗り切れない台風の動きは遅くなりそうです。このため、8月11日(日)の東日本は雲の目立つ空模様となるでしょう。台風の速度が遅くなるため迷走する可能性があることや、海水温が高いことにより日本列島に近づいてきた場合に勢力を維持する可能性があるため、台風の進路や勢力によっては、北日本を中心に大荒れの天気となるおそれがあります。
なお、実際に出かける際は状況が変わっていることがありますので、最新の天気情報もチェックしてください。
気象庁 最新天気図(外部リンク)
気象庁 最新天気予報(外部リンク)
※本文中に登場する高層天気図は、気象庁の数値予報天気図(外部リンク)を編集・加工して作成しております。
(執筆:気象予報士 ふくぴー)