【週末お天気コラム】冬の足音、太平洋側は土日とも行楽日和
気象予報士のふくぴーです。
今週は10月25日(火)に浅間山や白砂山、男体山、東方連山、甲斐駒ヶ岳で初冠雪の発表があり、関東甲信地方の山でも冬が近づいてきています。
今週末の天気について、高層天気図を使って見ていきます。
まずは10月29日(土)9時の500hPa高度・渦度天気図です。
10月29日(土)9時の500hPa高度・渦度予想図を見ると、北海道付近に上空に寒気を伴った寒冷渦があります。
10月29日(土)9時の850hPa相当温位予想図を見ると、500hPa高度・渦度予想図の寒冷渦に対応した低気圧が北海道付近にあります。さらに、相当温位の線の混んでいるところが東北~北陸にあり、前線が解析できます。この影響で、北日本や、東日本の日本海側で天気が崩れるでしょう。また、上空には寒気が流れ込んでおり、大気の状態が不安定となるため、落雷にも注意が必要です。一方、低気圧や前線の影響を受けない東・西日本の太平洋側では、晴れる時間が長く、行楽日和となるでしょう。
10月29日(土)9時の850hPa気温予想図を見ると、上空約1500mに相当する850hPaの気温の0℃線が北・東日本の日本海側にかかる予想です。北・東日本日本海側の標高約1500m以上の山では、雨ではなく雪が降るレベルの寒気となるため、雪に対する備えも必要です。
10月30日(日)9時の500hPa高度・渦度予想図を見ると、寒冷渦は北海道の東へと移動する予想です。寒冷渦に対応する低気圧も東へ移動し、北日本を中心にしだいに西高東低の冬型の気圧配置に移行するでしょう。東・西日本の太平洋側を中心に、10月30日(日)も晴れて行楽日和が続きそうです。
なお、実際に出かける際は状況が変わっていることがありますので、最新の天気情報もチェックしてください。
気象庁 最新天気図(外部リンク)
気象庁 最新天気予報(外部リンク)
※本文中に登場する高層天気図は、気象庁の数値予報天気図(外部リンク)を編集・加工して作成しております。
(執筆:気象予報士 ふくぴー)