剱岳(早月尾根)登山口コースガイド
2025/06/28
百名山の一つで北アルプス立山連峰の剱岳(2999m)を、馬場島から北アルプス三大急登の一つ早月尾根で登るコースガイドです。標高2500m付近から樹林が開けると大展望が広がりライチョウに出会えることもありますが、登山口との標高差が2300m近くあるうえ山頂直下の岩稜は鎖場が連続し体力を要するルートです。
【標準コースタイム:登り9時間10分 / 下り6時間20分】

北陸道の立山インターチェンジから上市方面へ向かい、県道46号線を東進し峠を越えて早月川沿いに県道333号線を進むと馬場島荘前とその手前に駐車場があります。
馬場島荘からキャンプ場脇の車道を300mほど進むと早月尾根の登山口があります。



鎮魂(しずたま)の社の脇から登山道に取り付くと最初は階段の急登から始まりますが、100mほど標高を上げるとなだらかな道が続きます。


再び階段が断続するようになります。
馬場島から1時間25分ほどで標高1000mの案内板があるベンチの置かれた平場に出て前方の視界が開けます。


松尾平と呼ばれる平坦な区間を抜けると、杉の巨木が点在する尾根の登りとなります。



階段の急登が続きます。
標高1200mのプレートを過ぎると樹林の切れたところから猫又山の東芦見尾根を見渡せるようになります。



やがて岩が目立つようになり、補助ロープのある露岩を越えると右手にクズバ山の奥に大日岳や富山市街を垣間見ることができます。



木の根が露出した急登区間を過ぎると、標高1400m地点に市街地方面を望む小さな平場があります。



階段や岩の多い急斜面が続き、徐々に視界が開ける場所も増え、麓の馬場島荘も見えるようになります。



標高1000mプレートから1時間45分ほどで北側の展望が開ける標高1600m地点となります。
小窓尾根越しに赤谷山・白萩山・白ハゲの並びを見ることができます。




補助ロープ付の急斜面を登ると、樹林が切れて視界が開けます。



岩の転がる樹林帯の急斜面に入ると、標高1800mのプレートがあります。


再び前方の視界が開け大きな岩の脇を通過すると、標高1600m地点から1時間5分ほどで三角点のある1920.9mの小ピークです。




露岩を越えて、左側の視界が開けた稜線をさらに進むと15分ほどで避難小屋跡です。



程なく標高2000m地点を通過します。
前方の丸山を目指して短い急登区間を越えると小さな池塘があります。



池塘を過ぎると傾斜が強まり、ロープのかかる露岩からは猫又山を一望します。



丸山の直下は階段や梯子、鎖場がある急登区間が続きます。



丸山のピークを越えると視界が開けて剱岳の稜線を見渡すことができます。
避難小屋跡から1時間10分ほどで丸山のすぐ先にある剱岳早月小屋です。



幕営地の奥に標高2200mのプレートを見て稜線上を進むと、梯子や露岩の鎖場が続きます。




岩の転がる急登を越えると灌木帯となり、程なく標高2400m地点となります。



尾根筋のやや左側を進むと程なく稜線を見渡せる尾根の肩に出ます。


小さな岩場を越えると地形図には表れない鞍部へわずかに下ります。
鞍部から鎖の設置された露岩を乗り越えます。




岩場の急登が続き、早月小屋から1時間30分ほどで標高2600m地点となります。



2614mピークをトラバースするように進んだ後、岩稜の急斜面に取り付きます。



ガレた斜面を鎖で登り上げ、岩にペイントされた矢印に従い稜線上を進むと、標高2800mのプレートがあるエボシ岩に出ます。





シシ頭を眼前に岩稜上を進みます。
付近で雷鳥が見られることもあります。



小さな岩峰を巻くと足場の悪いトラバースの鎖場を通過します。




カニのハサミと呼ばれる岩の左側を回り込み山頂に向けて鎖場が連続します。




標高2600m地点から2時間ほどで前剱からの稜線ルートと合流します。
分岐からわずかに登ると剱岳神社のお社がある山頂です。



(レポート:登山口ナビ 吉田 岳)
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