いよいよ紅葉シーズン!日曜日は防寒対策にも注意!
2019/10/11
気象予報士の福ちゃんです。
10月に入り北アルプスなど高山から紅葉の便りが届きはじめました。
今週の天気について、まずは500hPa高度・渦度予想図を使って見ていきます。
10月5日(土)午後9時の予想図です。
先週末は異様に勢力の強かった太平洋高気圧ですが、勢力の目安となる500hPa高度=5880mのラインは日本の南海上へ後退、いよいよ秋本番となってきます。上空の気圧の谷が北日本の西の海上に予想されており、この影響で北海道・東北では5日(土)は天気が悪い状態が続きますが、気象庁の予想天気図でも示されている通り、台風18号から変わった低気圧は5日(土)の朝には日本の東海上に抜けて、関東・中部地方では天気が回復してきます。
地上天気図でも表現されていますが、低気圧が東の海上へ抜けていくことで、今週末は次第に西高東低の冬型の気圧配置となり、気温が低下してきます。
山の上ではどの程度の気温になるのか、高層の気温の予想図をもとに見ていきます。
500hPa=上空約5,500mの気温で-21℃以下の強い寒気が北海道に流れ込んできます。また、縦線の部分が700hPa湿数が3℃以下の3,000m付近での雲の発生しやすい領域ですが、6日(日)は関東の東海上が中心で、中部山岳では乾燥して上層では雲が発生しにくい状態であることがわかります(日本海から北西の季節風が吹きつけるため、群馬・新潟県境など日本海側の山域では2,000m以下の低層で雲が広がりやすい状態になります)。
実際に登山する高度である850hPa=上空約1,500mの気温の予想も見ていきます。
北海道は850hPa=上空約1,500mで0℃以下の寒気に覆われ、北海道の山では雪の降る気温となってきます。関東~中部地方も850hPa=上空約1,500mで9℃の紫の線が通っています。100m上がるごとに約0.6℃気温が下がりますので、3,000m級の山では1,500mよりも15×0.6=9℃低いことになり、0℃程度の気温となることが予想されます。今週末の登山は気温が下がってきますので、防寒を考えた服装で行くことが重要です。
なお、実際に出かける際は状況が変わっていることがありますので、最新の天気情報もチェックしてください。
気象庁 最新天気図(外部リンク)
気象庁 最新天気予報(外部リンク)
※本文中に登場する高層天気図は、気象庁の数値予報天気図(外部リンク)を編集・加工して作成しております。
(執筆:気象予報士 福ちゃん)