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【年末お天気コラム(特別編)】元旦の初日の出が拝めるのは?

      2020/01/03

気象予報士の福ちゃんです。

元旦は初日の出登山に行かれる方も多いかと思いますので、気になる1月1日の朝の天気について、1月1日(水)午前9時の500hPa高度・渦度予想図を使って見ていきます。

2020年1月1日午前9時の500hPa高度・渦度予想図【登山口ナビ】

1月1日(水)は樺太付近に上空強い寒気を伴った低気圧の中心がありますが、それ以外は目立った気圧の谷の接近等はありません。
気象庁の予想天気図を見ても等圧線は縦に混んでおり、強い冬型の気圧配置が予想されます。

2020年1月1日午前9時の予想天気図【登山口ナビ】

日本海側では平野部でも雪で、吹雪となるところもあるため初日の出は望めませんが、この天気図ならば関東から西の太平洋側どこでも初日の出を見られる可能性があります。しかしながら、太平洋側でも注意すべき点があります。

2020年1月1日午前9時地上風・気圧・降水量予想図【登山口ナビ】

伊豆半島から沖に伸びる1本のラインが関東地方太平洋側・東海地方での注意点となります。画格が小さくて見づらいかと思いますので、拡大した図を掲載します。

2020年1月1日午前9時地上風・気圧・降水量予想図 拡大図【登山口ナビ】

冬型の気圧配置で北西の季節風が強く吹く際に現れやすい傾向にありますが、日本海から吹く北西の季節風が北アルプスや群馬・新潟県境の山にぶつかり、東西二手に風の流れが分離します。分離した二手の流れが関東地方の沖合で再合流したところで風が収束し、行きどころがなくなった空気が上へ移動し、上昇気流が発生し、雲ができます。季節風の流れ方でできる位置は多少異なってきますが、1月1日(水)の朝は伊豆半島から南東に伸びる形でライン状に雲が発生する予想です。
したがって、日本海側だけでなく、太平洋側でも箱根や伊豆半島付近では雲が発生する見込みで(広がり方次第では丹沢も雲がかかる可能性があります)、初日の出を見るためにはこのエリアは避けたほうがよさそうです。

なお、実際に出かける際は状況が変わっていることがありますので、最新の天気情報もチェックしてください。

 気象庁 最新天気図(外部リンク)
 気象庁 最新天気予報(外部リンク)

※本文中に登場する高層天気図は、気象庁の数値予報天気図(外部リンク)を編集・加工して作成しております。

(執筆:気象予報士 福ちゃん)

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