【週末お天気コラム】本州も梅雨明け?山沿いは雷雨に注意!|登山口の駐車場情報、マイカー登山のことなら登山口ナビ

【週末お天気コラム】本州も梅雨明け?山沿いは雷雨に注意!

      2022/07/15

気象予報士のふくぴーです。

今週は6月20日(月)に沖縄地方が、6月22日(水)に奄美地方の梅雨明けの発表がありました。奄美地方の梅雨明けは平年より1週間早く、次はいよいよ本州での梅雨明けの出番です。
梅雨明けの鍵を握るのは太平洋高気圧で、高層天気図では500hPa=5,880m以上のラインが太平洋高気圧の勢力目安となります。
(高層天気図では地上天気図と違って、同じ気圧の面に対して相当する高度が書かれています。500hPa=5,000mと500hPa=6,000mの場合、前者は5,000m=500hPa、後者は5,000m=500hPa以上ありますので、地上天気図同様、数字が大きいほど高気圧、あるいは気圧の尾根に覆われている状況となります。)

お天気コラム 2022年6月25日9時 500hPa高度・渦度予想図 【登山口ナビ】
お天気コラム 2022年6月26日9時 500hPa高度・渦度予想図 【登山口ナビ】

500hPa=5,880mの赤線で示したラインは6月25日(土)に本州のすぐ南の海上に、26日(日)にはさらに北上して、関東地方が上空の太平洋高気圧の圏内に入ってきます。特に今年は太平洋高気圧の中心が日本の東の海上にあり、東のエリアで太平洋高気圧が強まっているのが特徴です。この東から太平洋高気圧が強まるという特徴は4年前の2018年と類似しており、2018年は、奄美地方の梅雨明けの3日後に関東甲信地方が梅雨明けし、関東甲信地方では2021年に至るまでただ1回だけ記録に残っている6月に梅雨明けした年となっています。

お天気コラム 2022年6月18日9時 500hPa高度・渦度予想図 【登山口ナビ】

6月18日(土)の500hPa高度・渦度図を見ると、まだ太平洋高気圧の勢力は沖縄に届くかどうかといったところだったため、この一週間で太平洋高気圧がかなり勢力を強めていることがわかります。今週末は太平洋高気圧の圏内に入る関東を中心に晴れて真夏の暑さとなりそうです。

しかし、梅雨前線はどこへ行ってしまったのか、他に注意点はないのか、先週も登場した850hPa相当温位予想図を見ていきましょう。

お天気コラム 2022年6月25日9時 850hPa相当温位予想図 【登山口ナビ】

先週も解説した850hPa相当温位の線がこみあっている「梅雨前線」に相当する前線は、25日(土)に東・西日本の日本海側~東北地方に予想されています。梅雨前線周辺で雨が降りやすいのは当然のことながら、それ以外に注意すべきなのはオレンジ色の線で囲った九州地方です。緑の矢印で示すように、中国大陸から、そして沖縄方面からの水蒸気が合流しており、積乱雲が発達しやすく、大雨のおそれがあります。850hPa相当温位345K以上の特に高温多湿な空気に覆われる領域をピンクで表していますが、九州の西の海上では鳥のくちばしのように尖っており、この尖っている先端部分で水蒸気が集まってきやすく、「345Kラインの尖った先端は特に大雨注意」なエリアです。
まだ相当温位図で注意すべき部分がもう1か所、850hPa相当温位345Kのピンクで示した高温多湿な空気が残る甲信地方です。

これは次の500hPa気温・700hPa湿数予想図と合わせて見るのがいいでしょう。

お天気コラム 2022年6月25日9時 500hPa気温・700hPa湿数予想図 【登山口ナビ】
お天気コラム 2022年6月26日9時 500hPa気温・700hPa湿数予想図 【登山口ナビ】

500hPa/-6℃以下の寒気が日本列島を覆い、特に26日(日)は25日(土)より寒気が強まる予想です。下層には高温多湿な上昇しやすい空気があり、逆に上層には冷たい下降しやすい空気があるこの状態は、空気の対流が活発になり、積乱雲を生み出しやすい、「大気の状態が不安定」と言われる状態です。地上と500hPaの温度差が35℃以上になると積乱雲が発生しやすく、地上気温が30℃以上となる真夏については、500hPa/-6℃のラインが雷雲発生の一つの目安になります。

今週末は太平洋高気圧の勢力圏内に入ってくる関東甲信地方は真夏の晴天が予想されますが、850hPa相当温位345K以上の高温多湿な空気や上空の寒気の影響で、山沿いでは雷雨が頻発しそうです。雷対策を念入りに行うとともに、厳しい暑さとなるため、標高の低い山に行かれる方は大きめの水筒を準備し、こまめな休憩と水分補給で万全の熱中症対策を行うのをおすすめします。

なお、実際に出かける際は状況が変わっていることがありますので、最新の天気情報もチェックしてください。

 気象庁 最新天気図(外部リンク)
 気象庁 最新天気予報(外部リンク)

※本文中に登場する高層天気図は、気象庁の数値予報天気図(外部リンク)を編集・加工して作成しております。

(執筆:気象予報士 ふくぴー)

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