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【週末お天気コラム】土日は警報級の大雨になる恐れ!

   

気象予報士のふくぴーです。

7月18日(月)が海の日で3連休となる今週末の天気について、高層天気図を使って見ていきます。

まずは、7月16日(土)9時の500hPa高度・渦度天気図です。

お天気コラム 2022年7月16日9時 500hPa高度・渦度予想図 【登山口ナビ】

太平洋高気圧の勢力圏を示す500hPa=5880mのラインは先週末同様、日本列島から姿を消しています。日本海には低気圧があり、偏西風の流れから切り離されていて、日本海に停滞する予想です。

お天気コラム 2022年7月16日9時 500hPa気温・700hPa湿度予想図 【登山口ナビ】

500hPa気温・700hPa湿数予想図を見ると、この低気圧は中心付近で500hPa/-9℃以下のこの時期としては非常に強い寒気を伴っています。500hPa/-6℃以下が真夏に雷雲が多発する上空の強い寒気の目安ですが、それを上回る、真夏では1年に数回程度しか見ることのできない強烈な寒気がやってきます。7月12日(火)に埼玉県鳩山町付近で記録的な大雨となりましたが、その際にも500hPa/-9℃以下の寒気が日本列島に入っており、今回の寒気の程度を考えると、火曜日と同じように局地的に猛烈な雨の降る可能性があります。

お天気コラム 2022年7月16日9時 850hPa相当温位予想図 【登山口ナビ】

850hPa相当温位予想図を見ると、東・西日本の太平洋側では相当温位の集中帯があり、前線が解析されます。さらに前線の南側には850hPa相当温位が351K以上のかなり高温多湿な空気が流れ込んでくることがわかります。「345Kラインの尖った先端は大雨注意」と6月24日更新のお天気コラムに書きましたが、それを上回る「351Kラインの尖った先端」が7月16日(土)9時に四国~近畿付近に現れます。この先端は時間とともに東へ移動するため、東海~関東でも大雨に警戒が必要です。

お天気コラム 2022年7月17日9時 500hPa高度・渦度予想図 【登山口ナビ】

7月17日(日)になっても、偏西風の流れに乗れず、取り残された低気圧は日本海に停滞します。17日も状況に大きな変化はなく、大気の状態が非常に不安定で、激しい雨の降りやすい状態が続く予想です。
500hPa/-9℃の寒気、850hPa相当温位351Kの高温多湿な空気、どちらも気象予報士として、こんなに強い寒気と高温多湿な空気が同時に流れ込んでくるとは、目を疑うレベルの数値です。どこでどのタイミングで大雨災害が発生してもおかしくないレベルで、また上空の風が弱いため、発生する雨雲の動きが遅く、一度激しい雨をもたらす積乱雲が発生すると同じところで降り続く可能性が高いと考えられます。西~北日本の広い範囲で、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に警戒が必要です。土砂災害や雨量規制による通行止の可能性もあるため、道路情報にもご注意ください。

なお、実際に出かける際は状況が変わっていることがありますので、最新の天気情報もチェックしてください。

 気象庁 最新天気図(外部リンク)
 気象庁 最新天気予報(外部リンク)

※本文中に登場する高層天気図は、気象庁の数値予報天気図(外部リンク)を編集・加工して作成しております。

(執筆:気象予報士 ふくぴー)

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