【週末お天気コラム】日曜日は大気の不安定な状態が解消!
気象予報士のふくぴーです。
梅雨が戻ってきたかのような天気が続いていますが、今週末の天気について、高層天気図を使って見ていきます。
まずは、7月23日(土)9時の500hPa高度・渦度予想図と500hPa気温・700hPa湿数予想図です。
北日本には500hPa/-6℃以下の寒気を伴った低気圧があり、北日本を中心に局地的に雷を伴った激しい雨が降って、低気圧周辺では風も強く荒れた天気となりそうです。東日本もこの低気圧の影響を受け、長野県北部や関東北部の低気圧に近い山域ほど雨が降りやすくなるでしょう。また、長野県中・南部や山梨県の山沿いでは、上空の寒気の影響が残って、大気の状態が不安定となるため、午後を中心に雷雨に注意が必要です。
次に、7月24日(日)9時の500hPa高度・渦度予想図と500hPa気温・700hPa湿数予想図を見ていきましょう。
500hPa高度・渦度予想図を見ると、先週末は日本列島から姿を消していた太平洋高気圧が南西諸島方面から強まり、500hPa=5880mの太平洋高気圧の勢力ラインが九州南部付近にまで達してきます。高気圧の勢力の強まりに押し出される形で、上空に寒気を伴った低気圧は北海道付近にまで北上、西・東日本で真夏の晴天が復活してきます。
500hPa気温・700hPa湿数予想図では、500hPa/-6℃の寒気ラインは北海道付近まで北上、東・西日本の上空は500hPa/-3℃以上の気温となるため、大気の不安定な状態が解消される所が多く、雷雲の発生は限定的になりそうです。東日本で23日(土)か24日(日)かで日帰り登山を迷っている方は、雷雲の発生しにくい24日(日)のほうがいいでしょう。ただ、太平洋高気圧の復活で暑さが厳しくなるため、標高の低い山に行かれる方は大きめの水筒を準備し、こまめな休憩と水分補給で万全の熱中症対策を行うのをおすすめします。
なお、実際に出かける際は状況が変わっていることがありますので、最新の天気情報もチェックしてください。
気象庁 最新天気図(外部リンク)
気象庁 最新天気予報(外部リンク)
※本文中に登場する高層天気図は、気象庁の数値予報天気図(外部リンク)を編集・加工して作成しております。
(執筆:気象予報士 ふくぴー)