【週末お天気コラム】昨年に続き異例に強い太平洋高気圧の勢力
気象予報士のふくぴーです。
今週末の天気について、天気図を使って見ていきます。
まずは9月14日(土)21時の500hPa高度・渦度予想図です。
東・西日本で太平洋高気圧の勢力圏の目安となる500hPa=5880m以上の領域に覆われる予想です。
9月14日(土)21時の850hPa相当温位予想図では、東北付近で相当温位の線が混んでいて、前線が解析できます。前線に向かって南から850hPa相当温位345Kを上回る暖かく湿った空気が流れ込むため、大気の状態が不安定になるでしょう。14日(土)の東日本は雲が広がりやすく、山沿いでは雷雨となる所がありそうです。
9月15日(日)21時の500hPa高度・渦度予想図を見ると、東・西日本で14日(土)に続いて太平洋高気圧の勢力圏の目安となる500hPa=5880m以上の領域に覆われることがわかります。それだけでなく、関東にはそれより一段と強い500hPa=5940mの等高度線が予想されています。昨年2023年9月15日のお天気コラムでも「9月中旬に500hPa=5940mの等高度線が日本付近に現れるのは極めて異例」と書きましたが、2年連続で敬老の日を含む3連休で太平洋高気圧の勢力が強まりそうです。15日(日)は関東で晴れて気温が上がり、関東平野部で最高気温35℃前後の厳しい残暑になるでしょう。また、南からの暖かく湿った空気の流れ込みによって大気の不安定な状態が続くため、15日(日)も東日本の山沿いを中心に雷雨に注意が必要です。
なお、実際に出かける際は状況が変わっていることがありますので、最新の天気情報もチェックしてください。
気象庁 最新天気図(外部リンク)
気象庁 最新天気予報(外部リンク)
※本文中に登場する高層天気図は、気象庁の数値予報天気図(外部リンク)を編集・加工して作成しております。
(執筆:気象予報士 ふくぴー)