【週末お天気コラム】今週末も登山日和!雷雨に注意エリアは?
2022/07/15
気象予報士のふくぴーです。
今週は九州~東北南部で梅雨明けが発表され、東京都心では6月25日(土)から猛暑日が続くなど、史上最も早いペースと言っていいくらいに早く夏が訪れています。
今週末もこの夏空が続くのか、500hPa高度・渦度予想図から見ていきます。
先週も示した太平洋高気圧の勢力圏の目安である500hPa=5880mの赤線は東・西日本を覆い、先週末よりさらに太平洋高気圧の勢力が増していることがわかります。東日本を中心に今週末も真夏の暑さと晴天が続きます。
一方、太平洋高気圧の縁を回る上空の風に乗って、沖縄方面から熱帯低気圧が北上してきます。7月3日(日)には九州に近づき、この影響で九州や四国では天気が崩れ、雨が降りそうです。
太平洋高気圧に覆われるとなると、あとは心配なのは山沿いで起こりがちな雷雨だけとなりますので、500hPa気温・700hPa湿数予想図を確認していきます。
先週もお伝えした真夏の雷雲発生の目安、500hPa/-6℃以下の寒気のラインを見ると、7月2日(土)の朝は日本海付近にある上空の寒気が、7月3日(日)の朝には東日本をすっぽりと覆うくらいに南下していることがわかります。今週末はしだいに大気の状態が不安定になり、雷雲が発生しやすい場に変わっていきます。7月2日(土)の午後~7月3日(日)は山沿いでは雷雨に注意が必要です。
850hPa相当温位予想図を見ると、太平洋高気圧の縁を回るように、高温多湿な空気が西北西から関東地方に流れ込んできます。この日本海のほうからやってくる高温多湿な空気が山にぶつかり、地形的に上昇気流が発生しやすくなる、関東北部や長野県北部の山沿いが特に雷雲が発生するエリアとなります。
今週末も急な雷雲の発生が予想されますので、雷対策を念入りに行うとともに、厳しい暑さが続くため、標高の低い山に行かれる方は大きめの水筒を準備し、こまめな休憩と水分補給で万全の熱中症対策を行うのをおすすめします。
なお、実際に出かける際は状況が変わっていることがありますので、最新の天気情報もチェックしてください。
気象庁 最新天気図(外部リンク)
気象庁 最新天気予報(外部リンク)
※本文中に登場する高層天気図は、気象庁の数値予報天気図(外部リンク)を編集・加工して作成しております。
(執筆:気象予報士 ふくぴー)