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【週末お天気コラム】気になる台風8号の影響は?

   

気象予報士のふくぴーです。

お盆休みの方も多いかと思いますが、今週末の天気について、高層天気図を使って見ていきます。
8月13日(土)9時の500hPa高度・渦度予想図です。

お天気コラム 2022年8月13日9時 500hPa高度・渦度予想図 【登山口ナビ】

東海地方付近に赤く囲った渦度の極大(+138)があり、熱帯低気圧から変わった台風8号が進んできます。

お天気コラム 2022年8月13日9時 850hPa相当温位予想図 【登山口ナビ】

850hPa相当温位予想図を見ると、850hPaの風向が渦を巻いていて、上空の渦度の極大にも対応する位置(赤の円)に、熱帯低気圧が解析されます。さらに、西日本の日本海側~東北・北海道にかけて相当温位の集中帯があり、前線が解析できます。850hPa相当温位が345Kを超える暖かく湿った空気が前線に向かって流れ込んでおり、前線の活動が活発化し、台風+前線の大雨パターンで、東北を中心に大雨が続く予想です。
また、この台風8号は衛星画像を見ると、中心付近で積乱雲がまとまっている様子がうかがえます。1999年8月14日に神奈川県で、中州でキャンプをしている最中に増水した川に流され、死者13名を出した「玄倉川水難事故」をもたらした熱帯低気圧と特徴が似ています。最大風速を基準とした台風の勢力値としては比較的弱いものの(台風の勢力は雨量を反映しているわけではないことに注意が必要です)、中心付近の発達した雲が入ってくると急に激しい雨が降り、川が増水する危険があります。お盆休みに入り、キャンプを予定されている方も多いかもしれませんが、13日(土)の東日本や東北に関しては、中止を決断されたほうがいい、そのレベルでの大雨になる見通しです。

お天気コラム 2022年8月13日9時 500hPa高度・渦度予想図 【登山口ナビ】

8月14日(日)の500hPa高度・渦度予想図を見ると、台風8号は日本の東の海上に進んでいきますが、500hPa=5880mのオレンジ色のラインが示す太平洋高気圧の勢力は強まらず、日本海には気圧の谷が解析できます。この影響で、日曜日も天気は回復せず、くもりや雨の天気となる所が多いでしょう。

なお、実際に出かける際は状況が変わっていることがありますので、最新の天気情報もチェックしてください。

 気象庁 最新天気図(外部リンク)
 気象庁 最新天気予報(外部リンク)

※本文中に登場する高層天気図は、気象庁の数値予報天気図(外部リンク)を編集・加工して作成しております。

(執筆:気象予報士 ふくぴー)

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