【週末お天気コラム】夏も終盤、週末は前線と気圧の谷が影響
気象予報士のふくぴーです。
今週末の天気について、高層天気図を使って見ていきます。
8月20日(土)9時の500hPa高度・渦度予想図です。
500hPa=5880mのオレンジ色のラインが示す太平洋高気圧の勢力圏は日本の南まで下がり、着実に季節が進んで、夏も終わりに差し掛かっていることがわかります。また、日本付近は上空の気圧の谷が進んでくるため、この影響でくもりや雨の天気となる所が多くなりそうです。
850hPa相当温位予想図を見ると、相当温位の線が混んでいる=気団の境目である前線が2本解析できます。前線が西から進んでくるため、西から天気は下り坂となるでしょう。8月20日(土)午前中は東日本で晴れる所がありますが、前線や気圧の谷の影響で、午後は雲が広がり、雨が降りそうです。
8月21日(日)9時の500hPa高度・渦度予想図を見ると、土曜日に悪天をもたらした気圧の谷は東へと離れ、前線は南東に進んで、天気は回復へ向かう見込みですが、午前を中心に東日本では雨が残る所がありそうです。太平洋高気圧の勢力は強まらず、前線の北側に広がる秋の乾いた空気が入ってくるため、天気の回復後は比較的カラッとした陽気となるでしょう。東京都心の最高気温は30℃を上回る予想ですが、湿度が下がるため、気温の数字ほどの蒸し暑さはなさそうです。
なお、実際に出かける際は状況が変わっていることがありますので、最新の天気情報もチェックしてください。
気象庁 最新天気図(外部リンク)
気象庁 最新天気予報(外部リンク)
※本文中に登場する高層天気図は、気象庁の数値予報天気図(外部リンク)を編集・加工して作成しております。
(執筆:気象予報士 ふくぴー)