木曽駒ヶ岳(桂小場・西駒ルート)登山口コースガイド
百名山の一つで中央アルプスの最高峰となる木曽駒ヶ岳(2956.1m)を、ロープウェイ開通以前のメインルートとなる桂小場から西駒山荘を経て登るコースガイドです。コースタイムは長いもののクラシックルートだけあって全般的に歩きやすく、稜線上は気持ちのよい大パノラマが広がり、山頂からは宝剣山荘・濃ヶ池を経由してトラバース道で周回することも可能です。
【標準コースタイム:登り6時間45分 / 下り4時間50分(濃ヶ池周回は+1時間)】

伊那市街西部の小黒川渓谷キャンプ場の奥に学校登山でも使われる駐車スペースと登山口があります。


登山道に入るとすぐに導水管を越えて、笹の広がる植林帯の中を大きく折り返しながら登ります。


やがて沢筋に並行するようになり、小沢を渡る地点にぶどうの泉の水場があります。


折り返しながらちりめん坂を登っていくと、標高1612m地点で尾根筋を回り込みます。


尾根筋をやや外れて崩落斜面を高巻くと、登山口から1時間30分ほどで水場のある野田場です。



しばらくトラバースが続きます。
横山方面の分岐を過ぎると権兵衛峠からのルートと合流する馬返しです。



鞍部から登り返すと程なく、野田場から30分ほどで奈良井宿からのルートと合流する白川分岐です。
白川分岐のすぐ先には落雷事故の記念碑があります。


なだらかな尾根道となり、木間から茶臼山の山肌が覗きます。


シラカバ林の中を進むと白川分岐から30分ほどで大樽避難小屋があります。


標高2100mのプレートを過ぎ、階段の断続する斜面を登っていくと信大ルートと合流する胸突八丁の分岐です。(信大ルートは桂小場に通じますが、笹薮で迷いやすく渡渉地点の橋も流失しています)


標高2200mのプレートを過ぎて階段が続くとベンチのある六合目です。
六合目のすぐ先で弘法石と呼ばれる巨石の脇を通過します。



樹林の合間から北アルプスが見えるようになり、岩が転がる区間が続くと津島神社跡があります。
正面の岩の奥にヒカリゴケが自生しています。




さらに登り上げていくと将其頭山の稜線も垣間見えるようになります。



ベンチのある小さな平場を過ぎて急坂を登ると、七合目の標柱があります。
露岩の上から樹林越しに八ヶ岳や南アルプスを見ることができます。


程なく胸突ノ頭の山頂近くに出てトラバースするように進むと、大樽避難小屋から1時間40分ほどで茶臼山方面からのコースと合流します。



分岐からわずかに登ると、西側の視界が開けて御嶽山なども見ることができます。




冬道は稜線上を進みますが、夏道は左手を巻くように進みます。



前方の視界が開けて権現づるねの稜線が見えてくると、茶臼山分岐から40分ほどで西駒山荘です。
山荘の直下には天命水の水場があり、小屋の南側にはコマクサの群生地が広がり北アルプスも一望できます。






ハイマツ帯のなだらかな登山道を進むと将其頭山の山頂方面の分岐があります(山頂まで10分)。


2730mのピークを越えると木曽駒ヶ岳や宝剣岳の並びを一望することができます。
鞍部へなだらかな下りとなり刀利天の岩や遭難記念碑の脇を通過します。


鞍部を過ぎて登りに転じると程なく濃ヶ池方面の分岐があります。



岩の転がる斜面となり、馬ノ背に向かって稜線上を進みます。
足下には濃ヶ池を見ることができます。



2779m地点からは岩稜帯の急登区間が続きます。


なだらかな馬ノ背に出ると小さな岩峰を左から巻くように進みます。
目の前に宝剣岳と中岳が並び、八合目分岐から1時間ほどで山頂直下のトラバース分岐に出ます。




さらに岩の斜面を登り上げると20分ほどで木曽駒ヶ岳の山頂です。



展望の良い山頂には伊那ならびに木曽駒ヶ嶽神社の奥社が山頂標を挟んで並びます。
木曽駒ヶ岳山頂のなだらかな山容を一望できます。


中岳・宝剣岳に向かって幅の広い登山道を下ります。
駒ヶ岳頂上山荘のある鞍部で右側に中岳の巻き道が分岐します。



鞍部から登り返すと30分ほどで大岩のある中岳の山頂です。


10分ほどで天狗荘と宝剣山荘が並ぶ鞍部に下ります。
宝剣岳山頂までは20分ほどですが、鎖場のある急斜面で特に山頂直下のトラバースの鎖場は足元に注意が必要です。




宝剣山荘前より伊那前岳の稜線を右手に駒飼ノ池方面へ雄大なカール内を下っていきます。



小沢を跨ぎながら宝剣山荘の分岐より20分ほど下ると駒飼ノ池です。



駒飼ノ池からさらに下りが続きます。
ハシゴの急斜面を過ぎると伊勢滝方面の分岐があり岩間を流れる沢を跨ぎます。





トラバース道となり、視界が開けてガレ場を越えると駒飼ノ池から20分ほどで濃ヶ池です。
水面には馬ノ背や伊那前岳が映り込みます。






濃ヶ池からわずかに登るとトラバース道が続き、20分ほどで八合目分岐に戻ります。



(レポート:登山口ナビ 吉田 岳)
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