武尊山(不動岳~川場剣ヶ峰)登山口コースガイド
百名山の上州武尊山(沖武尊/2158m)を、川場谷野営場から不動岳(不動岩)・前武尊・川場剣ヶ峰を経て登るコースです。コースタイムは長いものの、スリルのある不動岩岩峰群の鎖場や剣ヶ峰岩峰群を越えてからの稜線上の眺望の良さが魅力のルートです。
【標準コースタイム:登り5時間45分 / 下り3時間45分(下りは天狗尾根側経由)】
関越道の沼田インターチェンジより県道64号線(奥利根ゆけむり街道)の川場方面進み、旭小屋を過ぎた先で川場谷野営場へ向かう林道へ左折します。
前武尊を奥に望む避難小屋が併設された駐車場より林道を奥へと進みます。
しばらく進むと林道の終点となり、樹林帯の中の登山道となります。
緩やかな登り基調の道が続き、野営場から30分ほどで不動岳方面の分岐があります。
分岐から沢筋に下り涸れ沢を渡るとすぐに急登となります。
樹林帯の中を折り返しながら登ると40分ほどで川場尾根の分岐です。
分岐からしばらくなだらかな道が続いた後、露岩上や大きな岩の脇を通過するようになります。
ところどころで樹林の切れ目から前武尊の山頂を見ることができます。
不動岳の手前は急登区間が続きます。
不動岩目前の露岩で南側の視界が大きく開けます。
川場尾根の分岐から1時間ほどで不動岳(不動岩)の山頂です。
なだらかな山体の前武尊と対照的な剣ヶ峰、奥には武尊山が見えています。
山頂は手前から巻くことが可能ですが、ピークを回り込んだ裏側に長い鎖場が続いています。
続く岩峰は東側の基部を巻くように進みます。
巻いた先はカニのタテバイ・ヨコバイと呼ばれる鎖場があり、特に後者は高度感があります。
続いて背すり岩の鎖場を下ります。
名称のとおりザックがつっかえるため身体をいったん外側に振る必要があります。
石碑と石仏の置かれた岩の間をくぐり、再び岩峰の右側を巻きます。
岩峰群を過ぎれば樹林帯と笹面の登りとなります。
不動岳から1時間30分ほどで日本武尊像が立つ前武尊の山頂です。
山頂は南面のみ展望が開けています。
前武尊の山頂を後にすると、すぐに川場剣ヶ峰のピラミダルな山体が見えてきます。
剣ヶ峰は東面を巻くように登山道が設けられ、日光や尾瀬方面の展望が開けています。
わずかに登り返して鞍部の分岐から剣ヶ峰岩峰群の北峰(トサカ岩)は西側から巻きます。
川場剣ヶ峰南峰は山体の崩落により通行禁止となっていますが、分岐から古い鎖場を経て石祠のある北側のピークに登ることは可能です。
奥の剣ヶ峰ピーク方面は灌木の藪となっています。
反対側は武尊山を背後に北峰の山頂にも石祠があるのが見てとれます。
鞍部から北峰のピークを越えるルートは現在も通行することが可能です。
岩壁の割れ目に設置された鎖を攀じ登ります。
石祠の置かれたピークは360度の展望が得られ、奥志賀の山々や剣ヶ峰山越しに谷川連峰、目指す武尊山のピークから尾瀬・日光方面を見渡すことができます。
ピークを越えて急峻な岩場を下ります(肩へ下る箇所は右手の樹林に道があります)。
古い梯子と鎖を下りると巻き道に合流します。
笹原の平坦な道からわずかに登り返すと家ノ串山のピークです。
振り返ると先ほど通過した剣ヶ峰岩峰群の北峰となだらかな前武尊が並びます。
家ノ串山から中ノ岳までは標高差は少ないものの露岩上の稜線歩きが続きます。
前武尊から1時間30分ほどで中ノ岳ジャンクションと呼ばれる武尊牧場方面の分岐です。
中ノ岳は見晴らしが良い南面の笹原を巻きます。
途中には水量は少ないながら笹清水の水場があります。
ガレた道をわずかに下ると鳳の池の広場があり、続いて三ツ池の脇を通過します。
三ツ池を過ぎて岩の転がる道を登ると手前の小ピークには日本武尊像が立っています。
山頂までわずかとなり、剣ヶ峰山の稜線や通過してきた中ノ岳・家ノ串山・剣ヶ峰の並びもよく見渡すことができます。
剣ヶ峰山からのコースと合流して中ノ岳ジャンクションから35分ほどで武尊山の山頂です。
<前武尊から天狗尾根方面の下り>
前武尊まで戻りオグナ武尊スキー場方面へ笹面の急坂を下ります。
一部には補助の鎖が張られた岩場が2ヶ所あります。
地蔵の背中を見て九十九折れを下るとスキー場のゲレンデ上部に出ます。
前武尊から20分ほどでオグナほたかスキー場の分岐です。
天狗尾根方面へなだらかな斜面をさらに下ります。
道標の先で天狗尾根から外れて川場谷へ向かうと道は再び急坂となります。
オグナほたかスキー場の分岐から1時間10分ほどで不動岳の分岐に戻ります。
◆武尊山(不動岳~川場剣ヶ峰)の登山口駐車場情報
川場谷野営場
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