農鳥岳(奈良田~大門沢~西農鳥岳)登山口コースガイド
日本二百名山の一つで南アルプスの農鳥岳(3025.9m)を、奈良田地区奥部の開運隧道から分岐する作業道を進み大門沢登山道で登るコースガイドです。稜線の直下まで樹林帯の急登が続きますが稜線上は展望が開け、特に最高峰となる西農鳥岳(3051m)からは360度のパノラマが広がります。
【標準コースタイム:登り9時間10分 / 下り7時間00分】
奈良田のバス待合所から2kmほどの開運隧道前から左に分岐する作業道を進みます。
坂を登るとほどなく車両通行止ゲートがあります。
しばらく舗装された作業道を進むと、35分ほどで右手に休憩所を過ぎた先に登山道の入口があります。
作業道と並走するように進み、すぐに立派な吊橋を渡ると巨大な堰堤前の急坂を登ります。
作業道(工事用車両道路)と再び合流しますが、登山道はすぐに右側の河原を突っ切り仮設橋を渡ります。階段の設置された急斜面に取り付き、尾根を乗越ます。
本来の登山道に戻るとぬかるんだ取水施設の脇を通り、続けて吊橋で右岸へと渡ります。
すぐにゴルジュ上部の露岩を階段で跨ぎ、小古森沢を渡渉します。
しばらく広河内の高巻き道を進みます。
登山道入口から1時間ほど、古い指導標を過ぎた先で大古森沢を木橋で渡渉します。
大古森沢を越えると八丁坂と呼ばれる急登区間となります。
トラバースするように進み尾根筋を回り込むと、ドラム缶のある緩斜面に出ます。
北寄りに斜面を登り上げていくと、大古森沢から50分ほどで古い索道の機材が残る尾根を越えます。
トラバースから緩やかな登りとなり尾根筋を越えると、緩やかに沢沿いへ下ります。
しばらく沢の右岸側を進むと岩の転がる区間を過ぎて、丸太橋で対岸へ渡ります。
岩壁沿いの桟道を進み、頭上に稜線が垣間見えると丸太橋で右岸へ渡ります。
丸太橋からわずかに登ると索道跡の尾根から1時間15分ほどで大門沢小屋です。
小屋前のキャンプ場からは谷間より富士山を見ることができます。
時折眼下に大門沢を見ながら樹林帯の尾根を登り上げていきます。
尾根筋から外れると南沢を跨ぎます。
急登箇所を経て木橋の落ちた沢を渡渉します。
岩の転がる急斜面を越えて、ガレ沢を横断します。
視界が開けて谷間越しに櫛形山や富士山を見ることができます。
大門沢との比高が縮まった後、大門沢小屋から1時間20分ほどで源頭を望むガレの上端部に出ます。
ロープのかかる脆い斜面を登ると再び樹林帯に入り、折り返しながらの急登区間となります。
ガレの上端から1時間15分ほどでシャクナゲが見られるようになるとゴーロ帯の上端にでます。
傾斜が緩みザレを横断すると開けたコルに出ます。
コルからは大唐松尾根越しに鳳凰山も見えるようになります。
右手の斜面に取り付き、程なくザレ場の最上部を横断します。
ハイマツ帯ちなり視界が開けて鳳凰山から富士山まで見渡すことができます。
北寄りに登り進むと右手に小さなピークを見て、大きく折り返します。
最後にロープかかる短い急登を上がるとゴーロ帯の上端から1時間ほどで稜線に出ます。
2946m峰の奥に農鳥岳が見え、南側には広河内岳や塩見岳などの展望が広がります。
分岐からしばらくは稜線を外れて2946m峰を左手に見ながら凹状地を縫うように進みます。
やがて稜線に登り上げて山頂を目指します。
山頂手前の小ピークを右側から巻くと下降点分岐から1時間ほどで農鳥岳の山頂です。
山頂標の奥には間ノ岳や北岳が並びます。
西農鳥岳までは稜線上の岩稜左側を巻くように進みます。
急峻な岩場を越えて、最後に岩稜を登り上げると農鳥岳から55分ほどで西農鳥岳です。
山頂は広くはないものの360度の展望が得られ、雄大な間ノ岳や独特な山容の農鳥岳の背後に富士山なども見ることができます。
◆農鳥岳(奈良田~大門沢~西農鳥岳)の登山口駐車場情報
大門沢小屋入口
奈良田湖
奈良田
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