鳳凰三山(広河原~白鳳峠・高嶺)登山口コースガイド
2025/07/13
百名山の一つ鳳凰三山の地蔵岳(2764m)・観音岳(2840.4m)・薬師岳(2780m)を、南アルプスの登山拠点の一つ広河原から白鳳峠・高嶺を経て登るコースガイドです。コースタイムは長いものの、夜叉神峠登山口へ縦走ルートをとることも可能です。
【標準コースタイム:登り7時間15分 / 下り5時間40分】

広河原へはマイカー規制が行われているため芦安や奈良田からバスや乗合タクシーで向かいます。
乗り場前にある広河原インフォメーションセンターにはトイレ(水道はありません)や売店、休憩スペースが整備されています。


南アルプス林道を北沢峠方面へ15分ほど進むと、小さな橋を渡った先に白鳳峠方面への登山口があります。


登山道に入るとすぐに樹林帯の中の急登となります。



しばらくトラバース気味に進む区間を経て、木橋と露岩にステップが打たれた箇所を慎重に通過します。


岩壁を左側に見てロープの張られた急斜面を登り、鉄ハシゴで岩を越えます。


梯子を越えると道がなだらかになり指導標があります。
指導標を過ぎて林床の苔が綺麗なシラビソ林の急登となります。


シラビソ林を抜けるとゴーロが広がります。
右手には高嶺、背後には北岳が聳えます。




登山口からおよそ3時間ほどで白鳳峠です。
甲斐駒ヶ岳・アサヨ峰(早川尾根)の道と分岐します。


樹林帯を抜けるとハイマツ帯の尾根を登り進みます。
振り返れば赤薙沢ノ頭の後方に甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳が見えてきます。



灌木の軽い藪漕ぎをした後、高嶺の山頂直下は急峻な岩場の直登となります。



見晴しの良い稜線に登り上げると、白鳳峠から1時間ほどで高嶺の山頂です。
前方には鳳凰山の奥に富士山を見ることもできます。




隣接するピークを越えると鞍部に向けて急坂を下ります。



鞍部は白砂が広がり奥には甲斐駒ヶ岳が見えています。


登り返すと白砂と岩稜の稜線歩きとなります。
高嶺から40分ほどで赤抜沢ノ頭の分岐に出ます。



赤抜沢ノ頭から10分ほど下ると地蔵岳の山頂板に到着です。
稜線上にはオベリスク(地蔵仏)の尖塔と無数の地蔵が甲斐駒ヶ岳を背景に並びます。



オベリスクは裏側から岩の隙間をくぐり、正面のクラックを登ることも可能です。
直下には鳳凰山大神の石碑が祀られています。


赤抜沢ノ頭へ戻り、観音岳を眼前に鞍部へ急坂を下ります。




樹林帯を登り返して小ピークに出ると背後に赤抜沢ノ頭と地蔵岳が並びます。



小ピークを越えると赤抜沢ノ頭から30分ほどで鳳凰小屋からの近道と合流します。
左手には奥秩父連峰を見渡すことができます。


観音岳に向かって岩の転がる急登となります。
岩塔の脇を過ぎると最後はなだらかな稜線となります。


鳳凰小屋の分岐から40分ほどで鳳凰三山最高峰の観音岳山頂です。
薬師岳の奥には富士山を見ることができます。



観音岳を下ると、薬師岳へはハイマツ帯のなだらかな道が続いています。


観音岳から30分ほどで薬師岳の山頂です。



薬師岳の東側の岩峰は容易に登ることが可能です。
天気が良ければ白根三山をはじめ富士山や奥秩父、八ヶ岳も一望できます。




砂払岳・苺平方面へは夜叉神峠からの縦走コースをご覧ください。
(レポート:登山口ナビ 吉田 岳)
◆鳳凰三山(広河原~白鳳峠・高嶺)の登山口駐車場情報
広河原
芦安
◆鳳凰三山(広河原~白鳳峠・高嶺)のマイカー規制情報
2025年度 南アルプスマイカー規制情報(広河原・北沢峠方面バス時刻表)
◆近隣の登山口コースガイド
鳳凰三山(夜叉神峠~砂払岳)登山口コースガイド
鳳凰三山(青木鉱泉~ドンドコ沢コース)登山口コースガイド
鳳凰三山(青木鉱泉~中道コース)登山口コースガイド
鳳凰三山(御座石鉱泉~燕頭山コース)登山口コースガイド
北岳(白根御池~草スベリ)登山口コースガイド
北岳(右俣コース)登山口コースガイド
北岳(左俣コース)登山口コースガイド
◆登山口ナビでは、鳳凰三山(広河原~白鳳峠・高嶺)のガイドも承っています。
詳細は登山口ガイド受付ページをご覧ください。
<その他の登山口コースガイド>



