仙丈ヶ岳(地蔵尾根 松峰コース)登山口コースガイド
2024/08/26
百名山の一つで南アルプスの女王とも呼ばれる仙丈ヶ岳(3032.6m)を、戸台口のさらに南にある柏木登山口から地蔵尾根(松峰コース)で登るコースガイドです。登山口からの標高差が1900mと長丁場のルートのため登山者は少ないながら、登山道は危険な箇所も少なく特に森林限界を越えてからの仙丈ヶ岳の山容の美しさが魅力です。
【標準コースタイム:登り8時間20分 / 下り5時間30分】
国道152号線の戸台口からさらに2.9kmほど南の市野瀬地区より山側へ登ったところに柏木登山口の駐車スペースがあります。駐車スペースの脇には水場もあります。(2019年7月時点では流水なし)
駐車スペースのすぐ奥の分岐を左へ進むとすぐ右手に登山口があります。
しばらくは軽自動車幅の歩きやすい登山道が続きます。
鉄塔脇を過ぎ、古い林道を横断した先に孝行猿の遺跡があります。
アカマツなどの樹林帯の中のなだらかな登山道を進むと再び林道を横断します。
続いて林道と300mの併用区間があり、登山道と分岐してしばらく進むと再び800mの併用区間があります。
登山口から1時間55分ほどで中央アルプスの展望が開けた林道併用区間の終点です。
すぐ手前の林道脇には水場もあります。
林道のカーブを縫うように登り進むと、右手から近づく別の林道に沿うように進みます。
(登山道は歩きにくいため途中まで林道を利用することも可能です)
穴沢ノ頭付近は林道が入り組んでおり、しばらく先で右手の林道から離れ、併用区間から続く林道の下側を穴沢ノ頭のピークをかすめながら進みます。
再び林道と離れると樹林の奥に仙丈ヶ岳の山頂を垣間見ることができます。
松峰へ向かう林道を左へ見送りながら登山道はシダ類が茂る西~南面をトラバースするように進みます。
やや歩きづらいトラバース路を進むと下方の林道と並行するようになります。
松峰の東側の鞍部で林道から離れて急登の登山道となります。
2087m峰のピークを越えて一度下り坂となります。
左手には鋸岳の急峻な稜線が木間より見ることができます。
さらに1時間55分ほどで鞍部にある松峰小屋分岐です。
松峰小屋は鞍部から100mほど下ったところにあります。
分岐からは苔むした急登がしばらく続きます。
地蔵岳の北東斜面はトラバースするように進みます。
トラバース区間を過ぎてひと登りすると小ピークの手前で中央アルプスを正面に、塩見岳などの南アルプスから北アルプスまで展望が開けます。
小ピークを越えて緩やかに下った後、わずかに登り返すと丸山谷ノ頭をトラバースするように進みます。
平坦な区間を過ぎてシャクナゲの自生する尾根の急登を、直登せず折り返しながら進んでいきます。
徐々に疎林となり明るい斜面を登り進むと、いよいよ森林限界となり仙丈ヶ岳に続く仙塩尾根の稜線が見えてきます。
岩場を回り込んで東へ進路を変えると仙丈ヶ岳手前のピークが目の前に迫ります。
眼下には三軒岩小屋沢の滝を見ることができます。
ピークに向かってハイマツ帯の岩がちな急登区間が続きます。
ピークに出るといよいよ仙丈ヶ岳の山頂が見えるようになります。
展望の良い稜線を進むと、やがて左手に甲斐駒ヶ岳と鋸岳の稜線も見えてきます。
松峰小屋の分岐から4時間10分ほどで藪沢重幸新道や丹渓新道のルートとの分岐に至ります。
分岐から20分ほど登ると仙丈ヶ岳の山頂です。
山頂部は広くはありませんが、北岳や富士山の展望も加わり360度のパノラマとなります。
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