燕岳(中房登山口~東沢乗越)登山口コースガイド
2025/09/28
二百名山の一つ北アルプスの燕岳(2763m)を、中房登山口の奥に続く東沢登山道で東沢乗越へ登り、表銀座縦走路で山頂に至るコースガイドです。複数回の渡渉や藪漕ぎを要し、合戦尾根に比べるとコースタイムも長く体力を要するため、中級者以上向けのコースです。
【標準コースタイム:登り7時間30分 / 下り5時間30分】

安曇野市の穂高北西より県道327号中房線を終点まで進むと合戦尾根の中房登山口があります。
駐車場は満車になると手前の有明山神社や温泉公園・穂高周辺の駐車場に誘導されます。


東沢登山口は中房温泉の右手から建物の裏に回り階段を登った先にあります(白滝の湯の手前)。



法面を下りて中房国有林の看板の脇を通り、ところどころ藪深い中房川の高巻きを進みます。



大きな堰堤を見た後、高巻きから下りて藪を漕ぐと吊橋を渡ります。


吊橋で左岸に渡ってすぐの堰堤を手前から高巻いて越えます。


続けて堰堤を越えると開けた河原に出ます。
そのまま左岸沿いを進み支流の沢を渡ります。



本流の高巻き道を進むと程なく桟道で堰堤を越え、続けざまに堰堤脇を過ぎます。


川の屈曲点を過ぎた先の堰堤から急斜面にとりつきます。


しばらく登るとトラバース道となり、尾根筋を回り込むと中房登山口から1時間30分ほどでブナ平です。


トラバースが続き、小さな沢を跨ぐとどうだん坂と呼ばれる急登で崩落地を高巻きます。



下りに転じて眼下に北燕沢出合(標高1740m地点付近)を見送ると沢沿いに出て堰堤を越えます。



続く堰堤は右岸側へ渡渉して越え、すぐに左岸へ渡り返します。


次の堰堤はそのまま左岸側から越え、藪道から沢沿いに戻ると堰堤の手前を右岸へ渡渉します。



沢沿いを少し進むと再び左岸へ渡渉して崩れた堰堤の右脇を越えます。



やがて開けた河原となり、ブナ平から1時間50分ほどで西大洞沢出合です。
指導標は沢を渡ったところにあります。




尾根筋の急斜面に取り付きます。
開けたところからは谷間越しに富士山や南アルプスが見えるようになります。



ロープのある急登を過ぎると左手へトラバースするように進み、沢の源頭に近接します。
ガレた斜面を越えて谷筋の藪道を進みます。



樹林帯をかすめながら、笹薮の急登区間が続きます。


深い藪を抜けて最後はトラバース気味に進むと、西大洞沢出合から1時間10分ほどで東沢乗越です。


縦走路を燕岳方面へ進みます。
東沢乗越付近は笹薮が広がりますが、やがて脱します。


露岩脇の急登を過ぎるとハイマツ帯に出て東側の視界が開けます。



開けた砂礫の斜面を回り込み、2723mピークを見て急斜面に取り付きます。



白砂の急斜面の左側を登りきると、森林限界を越えてなだらかな道となります。
東餓鬼岳の奥に浅間山や奥志賀の山々も見渡せるようになります。




大きく折れて稜線を目指すと、東沢乗越から2時間10分ほどで奥北燕平です。
燕岳と並ぶ槍ヶ岳や裏銀座の展望が開けます。






燕岳に向けて稜線上のやや右側(西側)を進みます。



岩峰の右側を巻くと、左側に移り稜線からわずかに下って北燕岳に連なる岩稜をトラバースします。



登り返して北燕岳の直下を巻くと、山頂方面の分岐があります。


北燕岳の山頂は分岐からわずかに登ったところにあります。
山頂は360度の展望が開け、後立山連峰や鹿島槍ヶ岳なども見晴らせます。






稜線上を進み燕岳山頂のトラバース道を分けて短い急斜面を登ると、奥北燕平から50分ほどで燕岳の山頂です。





(レポート:登山口ナビ 吉田 岳)
◆燕岳(中房登山口~東沢乗越)の登山口駐車場情報
中房登山口
有明荘
◆近隣の登山口コースガイド
燕岳(中房登山口~合戦尾根)登山口コースガイド
◆燕岳(中房登山口~東沢乗越)のガイドも承っています。
詳細は登山口ガイド受付ページをご覧ください。
<その他の登山口コースガイド>



