北岳(左俣コース)登山口コースガイド
2024/06/19
南アルプス白峰三山の一つで日本第二峰の北岳(3193m)を、表玄関口となる広河原から八本歯のコルを経て登るポピュラーな左俣ルートのコースガイドです。大樺沢の雪渓や北岳バットレスを間近に眺め、大展望の稜線から草スベリコースで下山する周回ルートになります。
※2024年度は大樺沢ルートは仮設橋が設置されず通行禁止
【標準コースタイム:登り6時間00分 / 下り4時間20分】
広河原へはマイカー規制が行われているため芦安や奈良田からバスや乗合タクシーで向かいます。
乗り場前にある広河原インフォメーションセンターにはトイレ(水道はありません)や売店、休憩スペースが整備されています。
北岳の登山口は北沢峠方面へ進んだところにある吊り橋を渡ります(ゲート脇に水場があります)。
正面には北岳、右手には甲斐駒ヶ岳を見ることができます。
旧広河原山荘の脇から登山道へと入ります。
すぐに広河原園地方面の分岐があります。
尾根寄りの樹林帯の中を登り進みます。
堰堤を過ぎて岩の転がる坂を登ると広河原から25分ほどで白根御池の分岐です。
分岐からしばらくはなだらかな道となり、すぐに大樺沢(おおかんばさわ)沿いを進むようになります。
崩落沢を木橋で越えたすぐ先で、仮設橋で右岸へと渡ります。
樹林の切れ目からは北岳の山頂が覗きます。
しばらく右岸側のやや高巻きを進み、数ヶ所支沢を木橋で渡ります。
尾根筋の急登を越えると再び沢沿いに戻り仮設橋で左岸へと渡り返します。
樹林帯の中の岩の転がる急登を過ぎると沢沿いの歩きとなり正面に北岳が聳えます。
しばらく沢沿いを進むと、白根御池小屋分岐から2時間5分ほどで右俣ルートとの分岐点となる大樺沢二俣です。
右手に北岳を見上げながら雪渓の左岸上にある登山道を進みます。
雪渓上部でがれ沢を横断し(例年7月までは雪渓上)、岩に描かれた目印に従い源頭の八本沢へと進みます。
北岳バットレスが大きく見えるようになり、振り返れば鳳凰山から八ヶ岳まで見えるようになります。
岩の急斜面を進み、指導標で屈曲して尾根に取りつきます。
すぐに階段が連続する急登となります。
ハイマツ帯となり視界が開けると北岳バットレスが目の前に迫ります。
二俣から2時間30分ほどで池山吊尾根との分岐となる八本歯のコルです。
岩稜の小ピークをハシゴで登ると間ノ岳へ続く稜線を一望、八本歯ノ頭の背後には富士山も見えてきます。
大きな岩の転がる歩きづらい稜線を進むと八本歯のコルから25分ほどで北岳山荘のトラバースルート分岐です。
北岳山頂に向かって南面を進みます。
季節によっては登山道の両側に高山植物の花が咲き乱れます(写真は8月上旬)。
階段を登り上げると北岳山荘分岐から15分ほどで吊尾根分岐です。
仙丈ヶ岳が見渡せるようになり、山頂に向かって最後のひと登りとなります。
吊尾根分岐から20分ほどで北岳山頂に到着です。
山頂からは白峰三山の間ノ岳・農鳥岳へと続く稜線、中白峰沢ノ頭越しに仙丈ヶ岳や甲斐駒ヶ岳、足元には大樺沢の雪渓と鳳凰三山、富士山などを一望できます。
下山は北側にある小太郎尾根へと進みます。
両俣小屋分岐を過ぎて岩稜の急坂を眼下の北岳肩ノ小屋に向かって下ります。
山頂から40分ほどで肩ノ小屋です。
テント場を抜けて、稜線のやや西面を巻くように進みます。
小屋から20分ほどで小太郎尾根分岐です。
白根御池方面へハイマツ帯の道を下ります。
右俣ルートを分けて正面に鳳凰三山と右手に北岳の池山吊尾根を見ながら、ジグザグの道(草スベリ)を白根御池へ向かって一気に下ります。
小太郎尾根分岐から1時間30分ほどで白根御池に至ります。
白根御池小屋では無料で水を汲むことが可能です。
小屋からしばらくは傾斜の緩やかな横巻き道を進み、途中で進路を東に変えて坂を下りきれば1時間30分ほどで往路の白根御池小屋分岐に、さらに20分ほどで広河原へ戻ります。
◆北岳(左俣コース)の登山口駐車場情報
広河原
芦安
奈良田
◆北岳(左俣コース)のマイカー規制情報
2024年度 南アルプスマイカー規制情報(広河原/北沢峠バス時刻表)
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