八ヶ岳・横岳(県界尾根) 登山口コースガイド
2024/06/23
八ヶ岳の主峰・赤岳に隣接し、南北に日ノ岳・石尊峰・三叉峰・奥ノ院などいくつものピークが並ぶ横岳(2829m)を、八ヶ岳美し森ロッジ(たかね荘)の駐車場から鎖場もある県界尾根から登るコースガイドです。コースタイムが長いものの、一本道の杣添尾根(そまぞえおね)と比べて変化に富んだダイナミックなルートです。
【標準コースタイム:登り5時間35分 / 下り4時間00分】
登山者の利用も可能な八ヶ岳美し森ロッジの駐車場からスタートします。
たかね荘の奥にはこれから目指す赤岳や横岳が見えています。
サンメドウズ清里スキー場の入口を過ぎて県道の終点から未舗装の林道へと進みます。
大門沢を渡り堰堤を越えると真教寺尾根方面の分岐があります。
荒れた林道を進むと、樹林越しに赤岳が見えるようになります。
1時間ほど歩くと県界尾根の登山口があります。
笹の広がる斜面に取り付き、沢筋の左岸側の急斜面から右手の尾根筋に登り上げていきます。
尾根筋に出て急登区間を過ぎると登山口から1時間ほどで野辺山の県界尾根登山口から防火線の頭を通るルートに合流します。
分岐からすぐの小天狗を過ぎてなだらかな稜線を進むと、視界が開けて目の前に赤岳と横岳を一望することができます。
左手には真教寺尾根と天狗尾根とその奥には権現岳、振り返れば富士山も見ることができます。
しばらく緩やかな稜線が続き、旧清里分岐の指導標を過ぎると徐々に傾斜がましてきます。
樹林が開けた急斜面から富士山を見晴らすと、小天狗の分岐から1時間20分ほどで首なし地蔵が祀られた大天狗です。
大天狗の先から樹林の合間から赤岳頂上山荘も肉眼で見えるようになります。
登山道は急登が続くようになります。
富士山を見晴らす平場の先に鉄板の桟道があり、鎖場が連続します。
鎖場はホールドもあり登りやすいですが、ルンゼ状の鎖場は残雪や雨天の時は滑りやすいので注意が必要です。
視界を遮るものがなくなり麓の野辺山高原の奥に奥秩父山塊全体ががよく見渡せます。
森林限界を越えて眼前に大門沢奥壁が聳えます。
大天狗から1時間10分ほどで赤岳展望荘・横岳方面の巻き道分岐があります。
トラバース路はガレ場の横断箇所が複数あり、7月までは雪渓が残ることもあるので注意が必要です。
分岐から15分ほどで稜線の赤岳展望荘です。
奥秩父側の展望に加えて北アルプス側の展望も広がります。
展望の良い稜線を進むとすぐに地蔵尾根の分岐となる地蔵の頭です。
横岳最初のピークとなる二十三夜峰はハシゴの登りがある急峻な道となります。
岩峰の基部を右から巻き、上部より振り返れば赤岳の背後に甲斐駒ヶ岳や仙丈ヶ岳も見ることができます。
日ノ岳を東側へ巻いてルンゼ状の一枚岩を登ります。
鉾岳は鎖の設置された西面を巻きます。
底部から短い鎖場で登り返し、右手に鉾岳から連なる岩壁と前方に石尊峰を見上げながら進みます。
ガレた斜面を登れば大権現の石碑がある石尊峰の山頂です。
目の前に三叉峰と奥ノ院が見えてきます。
三叉峰の手前のピークを東面から巻くと、赤岳展望荘から50分ほどで杣添尾根との合流点となる三叉峰(2825m)です。
山頂からは奥秩父から富士山、赤岳・阿弥陀岳の並びと南アルプス、中央アルプスや木曽御嶽山、北アルプスから奥秩父山塊や富士山まで360度の大展望が広がります。
横岳の山頂標がある最高峰の奥ノ院へ稜線を進みます。
三叉峰分岐から10分ほどで奥ノ院(2829m)です。
硫黄岳の広い山頂や大同心・小同心の絶壁を見渡すことができます。
◆八ヶ岳・横岳(県界尾根)の登山口駐車場情報
八ヶ岳美し森ロッジ(たかね荘)
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