八ヶ岳・横岳(北沢~硫黄岳~奥ノ院)登山口コースガイド
2023/07/12
八ヶ岳の中央部に位置する硫黄岳(2760m)から横岳の最高峰・奥ノ院(2829m)までの縦走路を、美濃戸から北沢コースを経て登るコースガイドです。南沢・地蔵尾根コースと組み合わせて周回することも可能で、南八ヶ岳らしいアルペンルートを楽しめます。
【標準コースタイム:登り5時間20分 / 下り3時間55分(美濃戸口からは+1時間/50分)】
美濃戸へは美濃戸口より未舗装林道を進みます。
美濃戸の駐車場が満車の場合は入口で通行止となり、路面が荒れている箇所もあるため地上高が低い車は美濃戸口から歩く方が無難です。
柳川にかかる橋を渡ると林道のショートカット道があります。
林道を横断した後、再び合流するとしばらくは林道歩きとなります。
美濃戸にはやまのこ村と赤岳山荘それぞれに有料駐車場があります。
最奥部の美濃戸山荘の駐車場は宿泊者用となり、手前で一般車は通行禁止となっています。
美濃口より1時間ほどの美濃戸山荘前で南沢コースの登山道が分岐します。
美濃戸山荘前には水場が設けられており給水することも可能です。
しばらく登り勾配の林道歩きが続きます。
小さな祠がある山の神を過ぎて沢を跨ぎます。
分岐から1時間ほど、赤岳鉱泉関係者の駐車スペースを過ぎたすぐ先が林道終点の堰堤広場となります。広場の右手にある橋を渡ります。
堰堤を越えて北沢沿いを進みます。
程なく橋で右岸側へ渡り返して、木桟道を挟みながら上流へと向かいます。
しばらくすると再度左岸へ橋で渡ります。
前方には木の隙間から稜線も見えるようになります。
立て続けに橋をさらに4回ほど渡ると林道終点から1時間10分ほどで赤岳鉱泉です。
建物越しに横岳や赤岳を見ることができます。
赤岳鉱泉の玄関前に行者小屋方面の分岐があります。
硫黄岳方面へ向かって登るとすぐにジョウゴ沢を木橋で渡ります。
尾根に出て急坂を登り上げていきます。
わずかに緩斜面を過ぎるとじぐざぐの急登が続きます。
低木となり視界が開けてくると横岳や赤岳、阿弥陀岳の稜線の奥に南アルプスも見えてきます。
赤岳鉱泉から1時間50分ほどで硫黄岳と赤岩の頭の鞍部に出ます。
分岐は開けた平場となっており、南八ヶ岳主峰の稜線や北アルプスも一望できます。
ジョウゴ沢の火口を右手に見ながら硫黄岳へ向かいます。
最初のガレたピークは左から巻くように登り、山頂直前の岩は右へ巻きながら進みます。
分岐から20分ほどで広々とした硫黄岳の山頂です。
最高点は縦走路から分岐する爆裂火口のへりを進んだところになります。
さらに奥まで進むと爆裂火口壁や天狗岳が見渡せます。
硫黄岳から横岳に向けてケルンが立ち並ぶ広い道を大ダルミ方面へと下ります。
前方には台座の頭の右に横岳の岩稜と大同心・小同心が並びます。
山頂から20分ほどで硫黄岳山荘のある鞍部に至ります。
付近はコマクサの群生地となっており、山荘前には駒草神社の小さな祠が祀られています。
台座の頭を登り返していくと、背後に硫黄岳の全景が広がります。
台座の頭のピークをかすめて植生保護柵沿いに進むと、前方に横岳の岩峰が迫ります。
山頂直下はこれまでのなだらかな道と打って変わり急峻になります。
最初の小岩峰は東面(左側)から巻き、すぐにハシゴで西面へ移ります。
切れ落ちたカニの横ばいを鎖伝いに進み、すぐに鎖場を直登して再度東面へ移ります。
ハシゴ(手前は積雪期用)を登り急斜面をわずかに登れば、硫黄岳山荘から50分ほどで横岳・奥ノ院の山頂です。
山頂からは晴れていれば奥秩父から富士山、赤岳・阿弥陀岳越しに南アルプス、中央アルプスや硫黄岳の平らな稜線と北アルプスの大展望が広がります。
◆八ヶ岳・横岳(北沢~硫黄岳~奥ノ院)の登山口駐車場情報
美濃戸
美濃戸口
◆近隣の登山口コースガイド
八ヶ岳・横岳(桜平~硫黄岳~奥ノ院)登山口コースガイド
八ヶ岳・硫黄岳(桜平~赤岩ノ頭/夏沢峠) 登山口コースガイド
八ヶ岳・硫黄岳(みどり池入口~夏沢峠)登山口コースガイド
八ヶ岳・横岳(杣添尾根)登山口コースガイド
八ヶ岳・横岳(県界尾根) 登山口コースガイド
◆登山口ナビでは、八ヶ岳・横岳(北沢~硫黄岳~奥ノ院)のガイドも承っています。
詳細は登山口ガイド受付ページをご覧ください。
<その他の登山口コースガイド>