黒金山(徳和~乾徳山)登山口コースガイド
2025/06/28
乾徳山の奥にあり奥秩父主峰と南アルプスの展望が良い黒金山(2231.8m)を、徳和から国師ヶ原十字路・乾徳山を経て登るコースガイドです。乾徳山の山頂付近は岩稜が続きますが、北峰から黒金山にかけては奥秩父らしい苔に覆われた山深い登山道が続き、大ダオ経由のルートと周回することも可能です。
【標準コースタイム:登り4時間55分 / 下り4時間20分】

国道140号線(雁坂みち)から徳和入口の交差点を県道209号線の徳和方面へ左折して2.2㎞ほどで駐車場があります。2024年より乾徳公園側に駐車場が拡張されています。



乾徳神社を過ぎた先で未舗装路となり、道標に従い最初の分岐を右へ、続く分岐を左へ進みます。
徳和公園前の駐車場から20分ほどで右手に林道を分けた先に登山口があります。




しばらく薄暗い植林帯の斜面を登ります。
樹林がわずかに開けた先で未舗装の林道を横断します。



古い石積みの堰堤を脇を過ぎると最初の銀晶水の水場があります。



再び廃林道を横断し、なだらかな尾根筋を登っていくと駒止を通過します。



一面岩の転がる急登となり、さらに林道を2回横断します。



カラマツ林のなだらかな道に転じ、沢の源頭に近づくと水量の多い上部の銀晶水に出ます。


銀晶水からなだらかな道を進むと樹林越しに乾徳山が見えてきます。
登山口から1時間40分ほどで国師ヶ原十字路です。


十字路の左方向に現在は無料開放されている国師ヶ原の高原ヒュッテがあります。
市が管理しており内部も整備が行き届いた避難小屋です。


十字路を直進して扇平方面へ直進すると、役小角像(えんのおづぬぞう)と前宮跡を相次いで通過します。



急登となり樹林帯を抜けると南側の視界が開けます。



開けた草原を登り進むと月見岩につき当たり、道満尾根からのコースと合流します。
国師ヶ原十字路から45分ほど、月見岩のすぐ先が手洗石のある扇平です。


扇平を過ぎると樹林帯の中の岩が転がる急斜面となります。


岩の合間の鎖場を経て、2本目の鎖場を登りきると大きな割れ目が特徴の髭剃岩の前に出ます。




髭剃岩を右手から巻いて岩場を登り、岩の割れ目の梯子を下ります。


続くカミナリ岩にはテラスを挟んで2つの鎖場があります。
いずれもホールドが多く鎖を使わずに登ることも可能です。


胎内などの巨岩の脇を次々と通過します。


やがて雨乞岩で展望が開けると、いよいよ山頂が見えてきます。




山頂直下の鳳岩(おおとりいわ)には20mの鎖場があります。
登山者が多い日は渋滞もできますが、鎖の左側から中程で右側へ移ると鎖を使わずに登ることも可能です。


鳳岩の鎖場は迂回路が設けられており、梯子を利用して山頂へ登ることもできます。


扇平より1時間ほど、鎖場を登りきった先が山頂です。
山頂はあまり広くありませんが、天気が良ければ登山口の大平高原と大菩薩嶺、御坂山地と富士山、烏ノ尾根越しに南アルプス、奥秩父の金峰山や国師ヶ岳、黒金山の背後に甲武信ヶ岳などの展望が広がります。







山頂直下の鎖場と梯子を下ると、岩稜上から山頂の岩峰を見渡せます。
15分ほど下ると迂回下山道と黒金山への道が分岐する水ノタルです。




分岐の先で展望が開けた露岩上を進むとすぐに苔むした登山道となり、最初のピークには乾徳山北峰のプレートがあります。



なだらかなアップダウンが続きます。
踏み跡は比較的明瞭で古いオリエンテーリングのプレートもあります。



露岩上でわずかに視界が開けます。
分岐から30分ほどで狭い笠盛山のピークを通過します。



笠盛山を過ぎると倒木も多くなります。


緩やかなピークを越えると、黒金山に向かって傾斜が険しくなります。



道脇にシャクナゲが目立つようになると露岩上で再び視界が開けます。
さらにひと登りすれば大ダオの分岐に出ます。



分岐からわずかに登ると笠盛山から45分ほどで黒金山の山頂です。


山頂自体は狭いものの、北側にガレ場が広がり正面に国師ヶ岳や甲武信ヶ岳へ続く稜線の展望が広がり、左手には富士山と南アルプスの稜線、天気が良ければ木曽御嶽山も見ることができます。







(レポート:登山口ナビ 吉田 岳)
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