富士山 剣ヶ峰(馬返口/吉田ルート)登山口コースガイド
日本の最高峰 富士山の剣ヶ峰(3775.6m)を、山梨県側の吉田ルートの一合目手前となる馬返から登り、お鉢巡りをして下山道経由で周回するコースガイドです。登山口の標高が河口湖口五合目より900mほど低くコースタイムも長いため日帰りは万人向けではありませんが、マイカー規制がないため開山期間中も駐車場へ直接アクセスすることが可能です。
※令和6年度より六合目協力金受付所で、任意の協力金1000円に加え通行料2000円を条例に基づき徴収(五合目~六合目ならびに下山道の八合目~六合目の区間が該当)
【標準コースタイム:登り8時間50分 / 下り4時間40分(お鉢巡り+1時間25分)】
富士浅間神社から吉田口遊歩道に並行する県道701号線を進み、中ノ茶屋前から舗装の荒れた狭い区間を3.5kmほど進むと馬返のバス停と駐車スペース(標高1440m)があります。
※山開き前や山じまい後の初冠雪(例年9月末)までの登山は、特に高度順応などの時間を十分にとって出発してください。
登山道に入ると大文司屋の脇を通り神社の鳥居をくぐります。
切通し状の登山道を進むと20分ほどで一合目となる鈴原天照神社です。
一合目を出ると程なく一合五勺レッキスの山小屋跡地が左側にあります。
階段や石畳の整備された登山道が続きます。
一合目から40分ほど、石垣を過ぎると冨士御室浅間神社のある二合目です。
すぐに御室浅間橋を渡り、階段を進むと車両進入防止ゲートがあります。
石の階段を登ると二合目から15分ほどで細尾野林道と交差します。
さらに階段を登ると林道の交点から15分ほどで見晴茶屋跡のある三合目です。
北側の樹林の合間からわずかに展望があります。
細尾野橋を渡り再び階段の登山道が続き、四合目大黒小屋跡を通過します。
四合目を過ぎると石畳や石の階段の中に露岩が目立つようになってきます。
三合目から45分ほどで四合五勺となる御座石と井上小屋跡です。
傾斜が増して細かく折り返しながら登り進むと、五合目中宮の案内板があります。
早川館跡、タバコ屋跡、不動小屋跡と富士山雲切不動神社などを連続して通過します。
最後に石の階段を登り上げると四合五勺から40分ほどで滝沢林道に出ます。
アスファルト舗装の林道を進むと、カーブの先に鳥居前でショートカットの登山道があります。
再び林道と合流して車道を横断します(ゲートの裏に五合目の標柱があります)。
わずかに登ると林道の合流点から10分ほどで佐藤小屋です。
小屋のすぐ先で視界が開けて御坂山地などを一望、山頂も見ることができます。
佐藤小屋の裏の道を進むと続けて里見平・星観荘があります。
ところどころ視界が開ける樹林帯の中を進むと八角堂の脇を通過します。
八角堂のすぐ先には日蓮聖人が籠ったとされる姥ヶ懐入口があります。
小屋跡の脇を通り樹林帯を抜けると、佐藤小屋から40分ほどで富士山安全指導センターのある六合目(標高2390m)です。スバルライン五合目からのルートと合流します。
六合目から10分ほどで休業中の雲海荘別館の先に下山道の分岐があります。
しばらく要塞のような側壁沿いをジグザグに登り進みます。
1時間ほどで七合目(標高2700m)の花小屋です。
花小屋付近から道幅の狭い露岩の急登が続きます。
日の出館・七合目トモエ館と山小屋が続きます。
さらに急登を進むと低木が生える七合目救護所・鎌岩館を過ぎ、花小屋から25分ほどで富士一館です。
深くえぐれた吉田大沢を真横に見ながら、鳥居が目立つ鳥居荘を目指します。
鳥居荘を通過し東洋館の前後も露岩の急登が続きます。
冨士一館から50分ほどで八合目(標高3100m)となる太子館です。
すぐに上には蓬莱館が続きます。
蓬莱館を通過すると再び巨大な側壁が目の前に聳えます。
石垣沿いに登り進むと山頂の稜線も見えるようになってきます。
太子館から40分ほどで白雲荘です。
八ヶ岳の奥には北アルプスも見ることができます。
砂礫の登山道を進むと冨士山天拝宮と元祖室が並びます。
側壁上に富士山ホテル、本八合目トモエ館、胸突江戸屋(上江戸屋)と山小屋が連続します。
白雲荘から40分ほどの本八合目(標高3370m)で須走ルートと合流し、浅間大社境内となります。
砂礫のジグザグの登りが続き最後の山小屋となる御来光館があります。
本八合目から50分ほどで九合目(標高3600m)となる迎久須志神社があります。
九合目からは岩の転がる最後の急登となります。
迎久須志神社から35分ほどで鳥居をくぐると山頂の久須志神社に到着です。
久須志神社に隣接する扇屋、山口屋などの売店前を過ぎて時計回りにお鉢巡りコースを進みます。
成就岳・伊豆岳・朝日岳のピークを巻きながら進みます。
御殿場ルートとの分岐を過ぎ、久須志神社から30分ほどで富士宮ルートが合流する浅間大社奥宮です。
右手に火口を、左手に南側の海側の眺望を見ながら剣ヶ峰を目指します。
剣ヶ峰直下の馬の背は砂地の滑りやすい急登で、荒天の時は強風が吹き抜けるので注意が必要です。
奥宮から20分ほど、測候所脇の階段を登れば剣ヶ峰の山頂標柱があります。
狭い山頂を下り、アップダウンのあるお鉢巡りをさらに進みます。
大沢崩れの上部に出ると、西~北側の展望が開けます。
南アルプス全山、麓の本栖湖や御坂山地、奥に八ヶ岳、背後には北アルプスが見えます。
奥宮のちょうど反対側となる白山岳の直下付近からは剣ヶ峰と火口の斜面が見渡せます。
登り返して白山岳の東側に出ると、今度は北~東側の展望が開けます。
八ヶ岳と奥秩父の山々、麓の西湖・河口湖とその奥には谷川連峰や日光連山、山中湖と丹沢山地などが一望できます。
(コース外となりますが、白山岳の山頂からは南アルプスまで一望することができます)
山頂から45分ほどで久須志神社に戻り、山頂共同トイレを過ぎた先で下山道へと入ります。
山中湖を眼下にブルドーザー道を下ります。
30分ほどで下江戸屋の分岐を吉田口・富士スバルライン五合目方面へと進みます。
折り返しながら40分ほど下ると緊急避難所の前を通過します。
しばらく単調なジグザグの下り坂が続き、避難所から30分ほどで七合目公衆トイレがあります。
獅子岩を通過すると直線的な下りとなり、シェルターを3回通過します。
樹林帯に入り道が平坦路を進むと吉田ルートに合流、獅子岩から30分ほどで六合目に戻ります。
◆富士山 剣ヶ峰~お鉢巡り(馬返口/吉田ルート)の登山口駐車場情報
吉田口馬返
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