鳳凰三山(夜叉神峠~砂払岳)登山口コースガイド
2024/08/18
百名山の一つ鳳凰三山の薬師岳(2780m)・観音岳(2840.4m)・地蔵岳(2764m)を、南端の夜叉神峠登山口から杖立峠・苺平・砂払岳を経て登るコースガイドです。コースタイムは長いものの、広河原からバス・乗合タクシーを利用することで縦走ルートをとることも可能です。
【標準コースタイム:登り8時間05分 / 下り6時間30分】
芦安から南アルプス林道へと進み、マイカー規制ゲート前の夜叉神峠駐車場に車を停めます。
トイレはゲート寄りに、登山口は駐車場中程にあります。
夜叉神峠までは樹林帯の中の歩きやすい登山道が続きます。
登山口から1時間ほど、高谷山からの道と合流して右手へ進めば夜叉神峠小屋前に出ます。
小屋前からは白峰(白根)三山がよく見渡せ、キャンプ場の奥には大崖頭山が覗きます。
夜叉神峠小屋からなだらかに鞍部へ下ると大崖頭山に向かって急登に転じます。
掘割状の区間から平坦地を過ぎると尾根を外れて大崖頭山の西面を巻くように進みます。
夜叉神峠から1時間30分ほどで尾根を回り込むポイントにある杖立峠の道標です。
道標を過ぎるとシラビソ林の緩やかな下りのトラバースとなります。
本来の杖立峠付近からなだらかな登りに転じ、平場を過ぎると火事場跡のケルンがあります。
すぐ先には樹林が開かれ白根三山を眺められるスポットがあります。
火事場跡を過ぎると岩の転がる急坂となります。
再び傾斜が緩やかになり、ヌタ場を過ぎれば杖立峠から1時間40分ほどで苺平です。
すぐ手前には千頭星山・甘利山方面の分岐があります。
苺平からは白峰三山・鳳凰山の天望がよい辻山へのコースが分岐します。
道はよく整備されており、途中には南御室小屋への近道も設けられています。
苺平から10分ほどで辻山の三角点があり、すぐ西側が展望地となっています。
白峰三山をはじめ、仙丈ケ岳、甲斐駒ヶ岳、鳳凰山(薬師岳・観音岳)、八ヶ岳を見渡すことができます(詳細は辻山(甘利山~千頭星山)登山口コースガイドもご覧ください)。
苺平からは辻山北東面を巻く緩やかな下り坂となります。
南御室小屋手前の開けた場所からは奥秩父の山々も見ることができます。
苺平から30分ほどで南御室小屋です。
小屋の右奥に水場があり、左側には幕営地とヤナギランなどの花畑が広がります。
南御室小屋を出ると取付きは急登ですが、しばらく登るとなだらかな道が続きます。
やがて道脇に巨大な露岩が散見されるようになります。
樹林が開けると砂払岳の山頂標があります。
巨岩の点在する白砂の道を登れば砂払岳のピークです。
目の前に薬師岳が迫り、奥には観音岳が見えています。
ピークを越えると巨岩上を薬師岳小屋に向かって下ります。
南御室小屋から1時間30分ほど、白砂の道を最後にひと登りすれば薬師岳山頂です。
薬師岳の東側の岩峰は容易に登ることが可能です。
天気が良ければ白峰(白根)三山をはじめ、富士山、奥秩父や八ヶ岳も一望できます。
鳳凰三山最高峰の観音岳へはなだらかな道が続きます。
山頂直下の岩稜を登れば、薬師岳より45分ほどで観音岳山頂です。
地蔵岳へはオベリスクと赤抜沢ノ頭を前方に見ながら鞍部へ下ります。
30分ほどで鳳凰小屋への近道分岐を通過します。
小ピークを越えて鞍部から赤抜沢ノ頭へと登り返します。
鳳凰小屋の分岐から30分ほど、急斜面を登り上げると高嶺・白鳳峠との分岐です。
赤抜沢ノ頭から10分ほど下ると地蔵岳の山頂板に到着です。
稜線上にはオベリスク(地蔵仏)の尖塔と無数の地蔵が甲斐駒ヶ岳を背景に並びます。
オベリスクは裏側から岩の隙間をくぐり、正面のクラックを登ることも可能です。
直下には鳳凰山大神の石碑が祀られています。
高嶺・白鳳峠方面へは広河原からの縦走コースをご覧ください。
◆鳳凰三山(夜叉神峠~砂払岳)の登山口駐車場情報
夜叉神峠登山口
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◆登山口ナビでは、鳳凰三山(夜叉神峠~砂払岳)のガイドも承っています。
詳細は登山口ガイド受付ページをご覧ください。
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