丹沢山(早戸大滝~大滝新道) 登山口コースガイド
2025/08/11
東丹沢の中心に位置する百名山の丹沢山(1567m)を、早戸川林道の本間橋から日本の滝百選の一つである早戸大滝と大滝新道を経て登るコースガイドです。大滝から一気に高度を上げるバリエーションルートで、本間ノ頭からの下山ルートと組み合わせて周回が可能です。
※アクセスする早戸川林道は2019年の台風被害による崩落箇所は復旧し、リヴァスポット早戸・早戸川国際マス釣場の先にあるゲートは開放されていますが一般車両の通行は禁止となっています。
【標準コースタイム:登り4時間30分 / 下り2時間30分】

早戸大滝の登山口となる本間橋(旧丹沢観光センター前)までは宮ヶ瀬湖より早戸川林道を進みますが、落石も多く斜面の崩落による通行止も多いため事前に確認のうえ走行は十分注意してください。(2024年7月現在、三日月橋の500mほど先の地点で法面崩落があり通行止)


本間橋を渡った先の路肩に数台駐車できるスペースがありましたが、現在は本間橋の手前に規制ロープが張られています。


林道を進み、魚止橋を渡ると左手にショートカットルートがあります。
橋より先は未舗装の林道を終点まで進みます(崩落箇所あり)。



林道の終点となる伝道にはコース案内板が設けられています。
登山道は案内板の裏に続きます。(終点奥の橋を渡り、右手の伝道沢沿いにも踏み跡があります)



登山道に入るとすぐに伝道沢を渡渉します。
奥のガレ場から左手の尾根に取り付き、植生保護柵沿いの急登を進みます。※



※左手の尾根に進まず右手の尾根筋に取り付いた後、すぐに沢筋を跨いで776mピークを巻いて向かうこともできます。


776mピークから下りに転じて造林小屋の廃屋前を通り、早戸川沿いの高巻き道となります。


一部に木橋が架かりますが老朽化しているため踏み抜きに注意が必要です。
また、途中に丸太が掛けられた切れ落ちた箇所があり難易度が高くなっています。※


※現在は尾根を回り込んだところで右手の急斜面を登ってさらに高巻くようになっています。
標高を上げて傾斜が緩んだところでトラバースして脆い斜面の下りに転じます。




特に丸太橋の直上の箇所は滑りやすいため慎重に横断する必要があります。



尾根を回り込むと眼下に早戸川を見下ろす崖上に出ます。
ロープのかかる急斜面を沢沿いへと下ります。


以前は丸太橋が架かっていた最初の渡渉地点は、川幅が広く浅い場所を渡ります(通常時で水深は膝丈)。


渡渉するとすぐに沢沿いのロープのかかる大きな岩をへつるように進みます。
しばらく右岸側の踏み跡を辿ります。


沢が右へ大きく屈曲するところが続く渡渉地点となりますが、水量によってはそのまま沢べりをへつりながら進むことが可能です。



本谷・原小屋沢と大滝沢の出合となる雷平の手前で視界が大きく開けます。
左の大滝沢の右岸の大岩をへつりますが、左岸側には鬼ヶ岩ノ頭へ登る白馬尾根ルートが分岐します。


対岸に大規模な崩落地を見ながらしばらく進みます。


林間のわずかに踏み跡の残る区間を過ぎてせり出した岩の手前で左岸へと渡渉します(手前に上流から流出した祠あり)。



地形図に記載されている支沢の小滝前から旧河床を経て、大きく広がりガレた河川敷を進みます。(右側の樹林に旧踏み跡あり)



対岸に2つの小滝を見て右岸側へ渡渉、岩につき当たったら再び左岸へ渡渉します。



再びわずかな踏み跡を経て本谷沢との分岐を左手の大滝沢の右岸へと渡ります。


すぐ左手の急斜面にロープがかかったルートがありますが、沢沿いを回りこむと大滝を下から見上げるポイントに出ます。


ロープを補助に急斜面を登ると早戸大滝を見渡す狭い展望台に出ます。


展望台を過ぎて右手の分岐を下りると、滝の直下へ行くことができます。
滑りやすく下は切れ落ちているため通行には注意が必要です。


早戸大滝直下からの眺めです。
前面の岩により全貌が見えないため幻の大滝とも呼ばれています。


丹沢山へは分岐へ戻り、ロープが張られた急登を進みます。


登り切ると尾根直登ルートとの分岐となり、大滝新道入口のプレートを見て沢沿いに下ると、滝の落ち口を上から覗くことができます。


大滝沢を渡り、傾斜がきついロープの張られた急斜面に取り付きます。



ロープが張られた区間を過ぎて露岩を越えるとアセビの群生地となります。
(下る際は踏み跡がわかりづらく支尾根に引き込まれやすい)


右からの尾根筋と合流すると植生保護柵のある緩斜面となり、しばらく柵沿いに進みます。


明るい笹面の尾根を進むとやがて左手の樹林越しに丹沢山が間近となります。
開けたところからは三峰越しに相模原市街が一望でき、蛭ヶ岳と奥多摩・奥秩父も木間より覗きます。



稜線が近づき最後に植生保護柵沿いに進むと不動ノ峰西側で主稜ルートと合流します。
分岐に案内はありませんが、植生保護柵のTHS2プレートが目印となります(丹沢山0.9㎞の案内板付近)。



不動ノ峰側へ少し登ったところからは丹沢山から塔ノ岳への主脈から鍋割山稜まで一望できます。



丹沢山との鞍部に向かって箒杉沢の広い谷間を眼下に急な階段を下ります。



鞍部からの登り返しはつるべ落としの坂と呼ばれる急登です。
階段を登り上げると西の肩に出て山頂が目の前となります。


程なく丹沢山みやま山荘前の山頂広場です。


右手にある山頂標の奥の展望が開けており、富士山や南アルプス南部、箱根や相模湾方面を望むことができます。








下山ルートは丹沢三峰の稜線ルートを戻り、本間ノ頭から本間橋へ下ります。
急勾配が続くルートですが、旧丹沢観光センターの脇に出ることができます。
(詳細は丹沢山(丹沢三峰~本間橋 下山ルート) 登山口コースガイドを参照ください)
(レポート:登山口ナビ 吉田 岳)
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