塔ノ岳(書策新道) 登山口コースガイド
2023/02/03
丹沢山系の中でも山頂からの眺望が随一の塔ノ岳(1490.9m)を、戸川林道(秦野市道52号線)の奥部にある戸沢出合から現在は廃道扱いとなる書策(かいさく)新道で表尾根へ登るコースガイドです。政次郎尾根・天神尾根コースと組み合わせて周回することも可能ですが、崩落したガレ場の横断箇所もあり中級者以上向けです。
【標準コースタイム:登り3時間00分 / 下り2時間10分】
戸川林道(秦野市道52号線)へは戸川駐在所前から秦野戸川公園の諏訪丸側へ曲がり、滝沢園キャンプ場の脇を進みます。
林道の途中には竜神の泉の水汲み場もあり未舗装ながら整備されていますが、特に新茅山荘より先は路面の凹凸が大きくなるので車高の低い車は走行に注意が必要です。
駐車場は作治小屋を過ぎた左手の河原にあり、塔ノ岳の山頂が顔をのぞかせています。
トイレは駐車場の脇と林道沿いの休憩所(政次郎尾根の分岐手前)に設置されています。
戸沢山荘前を過ぎて洗い越しを渡り林道を奥部へと進みます。
山火事用心の横断幕のすぐ裏手(天神尾根登山口手前)が書策新道の入口となります。
源次郎沢を渡渉して堰堤脇の階段を進み、すぐ左手の尾根に取り付きます。
しばらく尾根の急登が続きますが、やがてトラバースの道となります。
途中にはガレ場の横断箇所が複数あり、落ちかけの木橋や補助ロープがかけられている箇所もあります。
眼下に一本滝を見た先で以前は木橋が架かっていた本谷F5下の崩壊地を横断します。
(新しい残置ロープもありますが、崩落が進んでおり注意が必要です)
崩落箇所を過ぎて比高が縮まった本谷沢の右岸を進むと書策新道の中間となる渡渉地点です。
支沢の右手から急傾斜の斜面に取り付きます。
尾根上に出ると秦野市街や相模湾の展望が開けるようになります。
大倉尾根を見ながらしばらく尾根を登ると再びトラバースの道となります。
ガレ場の横断や沢の渡渉もあり引き続き注意が必要です。
小沢を渡渉するとすぐにセドノ沢に出合います。
現在は右岸を進む指示となりますが、足場は脆く崩れやすいので注意が必要です。
左手に白糸の滝を見ながら右岸側を進みます。
視界が開けて稜線が見えてきたところで左岸へ渡り、急斜面に取り付きます。
尾根上に出て再び秦野市街・箱根方面や大倉尾根の視界が開け、補助ロープの張られた急登を進みます。
行者岳や三ノ塔が見えるようになり、灌木のトンネルを抜けると(通行禁止ロープあり)戸沢から2時間ほどで表尾根の書策小屋跡に至ります。
以降は展望の良い表尾根コースを進みます。
小屋跡から20分ほど、階段を登り詰めると長尾尾根と合流する新大日です。
山頂には休業して久しい新大日茶屋があります。
新大日を出るとすぐに営業中の木ノ又小屋があります。
緩やかなアップダウンが続き、いよいよ塔ノ岳の山頂が間近に迫ります。
痩せ尾根の崩落地を巻き道で通過すると、山頂直下は岩の転がる急登となります。
新大日から40分ほどで塔ノ岳の広い山頂です。
山頂からは南アルプスをバックに富士山、丹沢主稜線、箱根・愛鷹山塊から伊豆半島、相模湾と初島・大島、登ってきた表尾根や三浦半島から房総半島、大山の左手には関東平野が一望できます(空気が澄んでいる冬は筑波山なども見ることができます)。
山頂では尊仏山荘が営業しており、コーヒーなどを注文すれば休憩をとることも可能です。
◆塔ノ岳(書策新道)の登山口駐車場情報
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