蛭ヶ岳(白馬尾根~鬼ヶ岩) 登山口コースガイド
2024/07/10
丹沢最高峰の蛭ヶ岳(1672.6m)を、早戸川林道の本間橋から早戸大滝下流の大滝沢と原小屋沢が出合う雷平を経て、古い登山道の残る白馬尾根・鬼ヶ岩経由で登るコースガイドです。市原新道と組み合わせて周回することが可能です。
※アクセスする早戸川林道は2019年の台風被害による崩落箇所は復旧し、リヴァスポット早戸・早戸川国際マス釣場の先にあるゲートは開放されていますが一般車両の通行は禁止となっています。
【標準コースタイム:登り4時間00分 / 下り2時間35分】
早戸大滝の登山口となる本間橋(旧丹沢観光センター前)までは宮ヶ瀬湖より早戸川林道を進みますが、落石も多く斜面の崩落による通行止も多いため事前に確認のうえ走行は十分注意してください。(2024年7月現在、三日月橋の500mほど先の地点で法面崩落があり通行止)
本間橋を渡った先の路肩に数台駐車できるスペースがありましたが、現在は本間橋の手前に規制ロープが張られています。
林道を進み、魚止橋を渡ると左手にショートカットルートがあります。
橋より先は未舗装の林道を終点まで進みます(崩落箇所あり)。
林道の終点となる伝道にはコース案内板が設けられています。
登山道は案内板の裏に続きます。(終点奥の橋を渡り、右手の伝道沢沿いにも踏み跡があります)
登山道に入るとすぐに伝道沢を渡渉します。
奥のガレ場から左手の尾根に取り付き、植生保護柵沿いの急登を進みます。※
※左手の尾根に進まず右手の尾根筋に取り付いた後、すぐに沢筋を跨いで776mピークを巻いて向かうこともできます。
776mピークから下りに転じて造林小屋の廃屋前を通り、早戸川沿いの高巻き道となります。
一部に木橋が架かりますが老朽化しているため踏み抜きに注意が必要です。
また、途中に丸太が掛けられた切れ落ちた箇所があり難易度が高くなっています。※
※現在は尾根を回り込んだところで右手の急斜面を登ってさらに高巻くようになっています。
標高を上げて傾斜が緩んだところでトラバースして脆い斜面の下りに転じます。
特に丸太橋の直上の箇所は滑りやすいため慎重に横断する必要があります。
尾根を回り込むと眼下に早戸川を見下ろす崖上に出ます。
ロープのかかる急斜面を沢沿いへと下ります。
以前は丸太橋が架かっていた最初の渡渉地点は、川幅が広く浅い場所を渡ります(通常時で水深は膝丈)。※
※せり出した岩を乗り越えて左岸を進むことも可能ですが、高巻きが困難な沢が左へ大きく屈曲する地点までに渡渉する必要があります。
渡渉するとすぐに沢沿いのロープのかかる大きな岩をへつるように進みます。
しばらく右岸側の踏み跡を辿ります。
沢が右へ大きく屈曲するところが続く渡渉地点となりますが、水量によってはそのまま沢べりをへつりながら進むことが可能です。
雷平の手前で視界が大きく開けます。
本谷・原小屋沢と大滝沢の出合で左岸へ渡り、右手奥の鹿柵ゲートをくぐり白馬尾根に取り付きます。
植林の谷間を進むとすぐに北寄りに進路を変え、再び鹿柵ゲートをくぐります。
明瞭な踏み跡をたどると鹿柵が続く尾根筋に出るので、柵沿いに進路を変えます。
登山道はところどころ階段を整備された跡が残っています。
鹿柵の終点で植林帯を抜け、さらに踏み跡を登りつめていきます。
(下りの場合は支尾根に入らないよう注意が必要です)
やがて視界が開け、植生保護柵沿いの道となります。
左手には丹沢山、右手には蛭ヶ岳の山頂も見えてきます。
さらに植生保護柵の間の道を進むと、鬼ヶ岩ノ頭のピークのわずか下で稜線に合流します。
(下りの際は分岐に道標はないのでご注意ください)
鬼ヶ岩からは蛭ヶ岳の山容を一望できます。
すぐに鎖のある急な下りとなります。
左手の眼下に熊木沢の渓谷や臼ヶ岳の南尾根を見ながら鞍部より登り返すと、やがて右手に宮ケ瀬湖を見晴らすようになります。
最後は木の階段・桟道を登りきると蛭ヶ岳の山頂です。
山頂からは西丹沢越しに富士山や南アルプスの稜線、足元にはユーシンから続く熊木沢の渓谷と奥に箱根の山々、丹沢山や塔ノ岳などの丹沢主脈、蛭ヶ岳山荘の前からは首都圏の街並みや奥多摩・奥秩父山塊が見渡せます。
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